AI Overviewsの登場によって検索結果でのCTRの低下は避けられない?|クリックされるSEOへの転換が必要な理由

【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一

検索結果で上位表示されればクリックが集まる──これまでSEOの基本とされてきたこの前提が、今大きく揺らいでいます。
その背景にあるのが、Google検索におけるAI Overviewsの登場です。

AIが検索結果の上部に回答を要約表示することで、ユーザーはサイトにアクセスせずとも情報を得られるようになりました。
この変化は、検索結果におけるクリック率(CTR)にどのような影響を与えているのでしょうか。

本記事では、CTRの変化とその要因を整理しながら、これからのSEOで求められる対策について解説します。

AI Overviews登場後にCTRはどう変化したのか

結論から言えば、AI Overviewsの登場により、検索結果における。

従来、従来、検索順位1位のCTRは13〜40%程度とされてきました。
しかし、SEO支援会社の調査によると、AI Overviewsの導入以降、検索順位1位であってもCTRが10%を下回るケースが増えていることが確認されています。

この変化の背景には、ユーザー行動の変化があります。
AI Overviewsによって検索結果上部に要約が表示されることで、ユーザーはその時点で疑問を解決し、サイトをクリックする必要がなくなっているのです。

つまり、検索順位が高くてもクリックされない、いわゆる「ゼロクリック検索」が増加していると考えられます。

なぜCTR低下は避けられないのか

このCTR低下は一時的なものではなく、構造的な変化と捉えるべきです。

AI Overviewsは、ユーザーにとって利便性の高い機能です。
検索結果を開いた瞬間に答えが得られるため、わざわざ複数のサイトを比較する必要がなくなります。

この体験は今後も強化されていくと考えられ、クリック数の減少は避けにくい状況です。

さらに、AIの回答精度が向上することで、より多くの検索ニーズが検索結果ページ内で完結するようになります。
その結果、検索流入に依存した集客モデルは影響を受ける可能性があります。

このように、「検索上位=クリックが集まる」という従来の前提は崩れつつあるのです。

CTRを回復・維持するための考え方

では、この状況の中でCTRを維持・改善するためにはどうすればよいのでしょうか。

重要なのは、「AI Overviewsを見た後でもクリックされる理由」を設計することです。
単に検索順位を上げるだけでは不十分であり、検索結果上での訴求力がこれまで以上に問われるようになります。

まず有効なのが、指名検索の強化です。
SNSやオウンドメディア、YouTube、広告などを活用してブランド認知を高めることで、「このサイトを見たい」という動機を生み出すことが重要になります。
指名検索が増えれば、AI Overviewsの影響を受けにくい流入経路を確保できます。

また、Titleタグやmeta descriptionの見直しも欠かせません。
検索意図に合致した内容であることに加え、「続きを読みたい」と思わせる設計が重要です。
文字数や表現を調整し、検索結果上でのクリック誘導力を高める必要があります。

さらに、コンテンツの質も大きなポイントです。AI Overviewsでは要約されにくい、具体例や比較、背景情報、実務に役立つノウハウなどを提供することで、ユーザーが「詳細を知りたい」と感じる状態を作ることが重要です。

「クリックされる理由」を設計するSEOへ

今回のテーマから導き出される結論は、SEOの役割の変化です。

これまでのSEOは、検索順位を上げることで自然とクリックを獲得できる構造でした。
しかし今後は、検索結果の中でどのように選ばれるか、そしてクリックされる理由をどのように設計するかが重要になります。

AI Overviewsの登場により、検索は「比較して選ぶ場」から「答えを得る場」へと変化しています。
その中でWebサイトが選ばれるためには、AIの要約だけでは満たされない価値を提供することが不可欠です。

検索結果の可視性だけでなく、ユーザーの行動を踏まえた導線設計が求められる時代に入りました。
CTR低下という変化を前提に、これからのSEO戦略を再構築していくことが重要といえるでしょう。