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2019年7月16日
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更新日:2026年 04月 23日
自社を「1位」にした比較記事は逆効果?評価低下の兆候から見る見直しポイント
【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一
自社製品を「ベスト記事」で1位にすれば検索で有利になる、とは言い切れなくなってきました。むしろ最近は、自社サービスを最上位に置いた自己宣伝型の比較記事が、検索での露出を落としているケースが指摘されています。2026年2月にSearch Engine Landが報じた内容では、Amsiveのリリー・レイ氏の調査をもとに、SaaSやBtoB企業の一部で、こうした記事群を多く抱えるブログやガイド配下の可視性が30〜50%下落した事例が紹介されました。しかも影響はサイト全体ではなく、比較記事やガイド記事が集中する領域に偏っていたとされています。
もちろん、Googleが「自社を1位にした記事は下げる」と明言したわけではありません。ですが、今回の動きは、比較記事に対してこれまで以上に信頼性や公平性が求められている可能性を示しています。短期的に順位を取りにいく発想よりも、読者にとって納得感のある比較になっているかを見直すことが、今後はより重要になりそうです。
問題視されやすいのは、「自社が最も優れている」と書いていること自体ではありません。根拠の薄さや、比較の見せ方に偏りがあることです。Search Engine Landの記事では、下落が見られたサイトの傾向として、自社製品を1位に置いた“best”系記事を大量に展開していたこと、年号だけを2025年から2026年に変えるような表面的な更新が多かったこと、そして独立した検証や第三者の裏づけが乏しいケースが挙げられています。こうした作り方は、読者から見ても「最初から結論が決まっている記事」に見えやすく、信頼を損ないやすい構造です。
Googleは検索品質評価ガイドラインのなかで、検索結果は人を誤解させず、信頼できる情報を届けるべきだと繰り返し示しています。また、評価の中心にはE-E-A-T、つまり経験・専門性・権威性・信頼性の考え方があります。とくに信頼性は重要な土台であり、情報源として信用できるか、実体験や専門性が感じられるかが問われます。複数の選択肢を比較する記事なのに、比較基準があいまいで、自社だけが都合よく高評価になっている場合、読者本位というより順位獲得を狙ったコンテンツに見られやすくなります。
この流れを理解するうえで参考になるのが、Googleのレビューコンテンツに関する案内です。Googleは高品質なレビューを書く際のポイントとして、実際に使ったことが分かる一次的な根拠、比較の理由、評価の裏づけを示すことを挙げています。さらに、「総合1位」や「◯◯向けでベスト」と推すなら、なぜそう言えるのかを、実体験に基づく証拠とともに説明するよう案内しています。つまり、単に「おすすめです」と言うだけでは足りず、比較の判断材料が読者に見えることが重要だということです。
加えてGoogleは、人の役に立つ信頼できるコンテンツについて、独自の情報、調査、分析、そして実体験にもとづく深い知識があるかを重視しています。第三者に率直な評価を求めることも推奨しており、身内だけで作った都合のよい比較より、外から見ても納得できる内容かどうかが問われていると考えられます。今回の露出低下は公式発表されたアップデートではないものの、こうした方針と整合的です。

今後の比較記事では、自社を上位に置くかどうかよりも、その結論に至る過程をどこまで透明に示せるかが重要です。比較項目は何か、誰に向けたランキングか、実際に使ったのか、どの機能や費用、運用面を見たのか。こうした前提が曖昧なままでは、読者にも検索エンジンにも信頼されにくくなります。とくにBtoBやSaaSの領域では、価格、サポート、導入しやすさ、拡張性など比較軸が複数あるため、1位という結論だけを強く押し出すほど不自然さが出やすいです。
また、年号だけを更新した記事や、ほぼ同じ構成の比較記事を大量に量産するやり方も見直したほうがよいでしょう。Search Engine Landでも、影響を受けた事例にはこうした特徴が見られたと報じられています。表面的な更新ではなく、実際に比較対象の機能変更や料金改定、導入事例の追加など、読者にとって意味のある更新に変えていく必要があります。

この問題はGoogle検索だけの話ではありません。Search Engine Landの記事では、Google検索での可視性低下が、GeminiやAI Overviewsだけでなく、Googleの検索結果を参照する他のLLMの露出にも影響しうると指摘されています。検索で見つかりにくくなれば、生成AIに引用される機会も減る可能性があります。比較記事は今後、検索順位を取るための手段というより、引用に値する信頼できる情報源になれるかどうかで評価が分かれていくはずです。
自社の強みを伝えること自体は悪くありません。ただし、最初から自社を勝たせるために作られた記事は、これまで以上に見抜かれやすくなっています。これから必要なのは、「自社が優れている」と主張することではなく、「なぜそう言えるのか」を読者が検証できる形で示すことです。比較記事の価値は、売り込みの強さではなく、納得できる公平さで決まる時代に入ってきたと言えるでしょう。