リッチスニペットとは?種類と設定方法(書き方)を解説します!

【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一

Googleの検索結果に、サムネイル画像やレビューがでているのを見たことがありませんか?
この情報は「リッチスニペット」と呼ばれるものになります。

リッチスニペットについて「実はあまりよくわかっていない」「スニペットとの違いって何?」という方のために、この記事では概要や種類、設定方法を解説します。

なお、SEOの基本的な概念は、【プロ直伝】最新のSEO徹底ガイド!対策手順と重要な考え方 を参考にしてください。

「ゴールはCV獲得!SEO、コンテンツマーケティング、UI・UX改善で、成果にコミット!」の株式会社ジオコードは、リッチスニペット実装も含めて様々な施策を代行可能です。
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スニペットとは?

まずは「リッチ」ではない通常のスニペットについて説明します。
スニペットは直訳すると「断片」という意味で、検索エンジンで検索した際、タイトルやURLの下に表示されている、そのページの説明文、要約文のことです。

多くの場合は設定したディスクリプション(ページの要約文)の一部が表示されるか、ページの本文中から抜粋されます。
まさに「断片」のようであることから、「スニペット」と呼ばれています。

リッチスニペットとは?

スニペットとリッチスニペットのイメージ

リッチスニペットは言葉通りリッチ(豪華)なスニペットのことです。
先述のスニペットとは別に、サムネイル画像や住所情報、レビューなど、視覚的にページの内容を想像しやすいような情報が表示されます。

通常のスニペットよりも多くの情報が表示されるため、ユーザーにクリックされやすくなるのが特徴です。

※2020年5月現在、リッチスニペットは「リッチリザルト」の一部になります。
リッチリザルトは動画や求人情報、FAQなど通常の検索結果以外の視覚的情報を総称したものの総称になります。
当記事では呼び方を「リッチスニペット」で統一しています。

Googleがサポートしている主なリッチスニペットの種類

Googleがサポートをしているリッチスニペットは下記のようなものが該当します。

  • パンくずリスト
  • レシピ
  • 商品
  • イベント

※上記以外の種類は「Google検索デベロッパーガイド」で確認できます

パンくずリスト

パンくずリストは、サイト内の階層(トップページからの道順)を表記したものです。
パンくずリストを見ることで、ユーザーは今自分がページのどの階層にいるかを理解できます。

多くのケースでは、特別な設定をしなくても検索結果にパンくずリストは表示されます。
後述の構造化データを記述せずともGoogleが認識してくれるためです。
ですが、構造化データを記述すると指定したパンくずリストを優先して検索結果に表示してくれるようです。

パンくずリストスニペットのイメージ

レシピ

リッチスニペットとして、料理の調理時間やカロリー、サムネイルを表示することができます。

レシピスニペットのイメージ

特にサムネイルはユーザーの目にとまりやすいため、レシピサイトを運営される方・している方は積極的に設定することをオススメします。

商品

商品を検索した際、金額や在庫状況が一緒に表示されることがあります。
こちらもリッチスニペットの表示になります。

商品スニペットのイメージ

商品の画像・価格・在庫状況・評価など、クリック前に商品購入を促す情報を表示することができます。

イベント

例えばとあるイベントが複数回開催される場合など、リッチスニペットに開催日・イベント名・場所などを表示させることができます。
「中止・延期かどうか」「オンラインか物理開催か」設定もサポートされています。

イベントスニペットのイメージ

検索結果に表示される条件

前提として、リッチスニペットは基本的にはHTMLに「構造化データ」の記述を追加することで、表示される可能性があります。

※構造化データについてはこちらの記事で解説しています

構造化データを設定しても、確実に表示されるわけではありません。
少なくとも、下記条件は満たすように意識してください。

  • リッチスニペットの品質ガイドラインを遵守している
  • 検索クエリとページに関連性がある
  • ユーザーニーズを満たすページのクオリティ
  • 構造化データが正しく実装されている

それぞれ解説いたします。

リッチスニペットの品質ガイドライン

まずGoogleが定めている品質ガイドラインの遵守が必要です。
ガイドラインでは下記のような項目について、記載があります。

  • コンテンツ
  • 関連性
  • 完全性
  • 場所
  • 具体性
  • 画像
  • ページ上の複数の要素

特に注力すべき項目を抜粋・要約したので、ご確認ください。

コンテンツ

・オリジナルコンテンツであること
・設定した構造化データがページと関連性の高い内容であること
・表示不可コンテンツ、誤解を招くコンテンツのマークアップはNG
・違法な行為に関与しているコンテンツに関しても同様です。

ユーザーに価値ある状況を提供してください。
偽物のレビューや、ユーザーに見せている内容と異なる構造化データを記述することはNGです。

また、当たり前ですが差別や暴力行為、違法なコンテンツもマークアップしてはいけません。

関連性

・コンテンツを正確に示す構造化を設定してください

関連性については上記一点のみです。
例えば、「木材工芸のサイト」なのに「レシピを教えるサイト」とラベリングするのはNGです。

画像

・Googleがクロールできる画像にする
・画像が設定したタイプのインスタンスに属していることを確認する

後者が少し難しいですね。
これは「構造化データの記述には役割があって、その役割にあった設定をしてください」ということです。

ガイドラインの例を下記に記載します。

たとえば、schema.org/NewsArticle.image の image プロパティを定義する場合、マークアップされた画像はそのニュース記事に直接属している必要があります。

引用:Google検索デベロッパーガイド

ページ上の複数の要素

・1ページに複数マークアップしてもOK
・リストでの複数表示には、全てに対しマークアップする

前者はシンプルです。
レシピを説明するときに「テキスト」と「動画」を使用した場合、その両方に別々の構造化データを設定できる、ということです。

後者は商品やレシピなどが一覧で表示されていた場合の処理になります。
一つだけのアイテムやレシピに設定するのではなく、全てに対し設定を行う必要があります。

以下はガイドライン内の記述になります。

リスト内の 1 つのアイテムをマークアップする場合は、すべてのアイテムをマークアップする必要があります。ページに記載されているすべてのカテゴリ エンティティのうち 1 つのみをマークアップすることはガイドライン違反となります。

引用:Google検索デベロッパーガイド

検索クエリとページの関連性

検索されているクエリ(ユーザーが検索する時に打ち込んだ言葉)と表示されるページとの関連性も表示条件のひとつになります。

検索クエリによってリッチスニペットを表示するのが適切であるかどうか、Googleのアルゴリズムが判断しています。
適切な場合は表示される可能性が上がり、そうでない場合は表示されません。

他の表示条件を満たしている場合でも、検索クエリとページの関連性が深くないようであれば、リッチスニペットが表示されない可能性が高いです。

ユーザーニーズを満たすページのクオリティ

ページのクオリティも重要な表示条件のひとつです。
ページのクオリティが低い場合は、他の条件を満たしていてもリッチスニペットは表示されない可能性が高いです。

クオリティというと抽象的になってしまいますが、「具体的にこれ以上」という指標は存在しません。

通常のSEOの考え方と一緒で、クオリティが高いとは「検索ユーザー求めている情報を得られる」「ユーザーが課題を解決できる」ことが該当します。

構造化データが正しく実装されている

リッチスニペットを表示するためには「構造化データマークアップ」が必要になります。
構造化データはソースコードに「意味をタグ付けしてあげるような記述」になります。

例えば「これはパンくずリストです」「これはレシピです」と伝えてあげることで、Googleもコンテンツを理解しやすくなります。

リッチスニペットの品質ガイドラインの項目でご説明した通り、検索結果に表示させるためには正確なマークアップが必要になります。

ガイドラインに沿ったマークアップを行っても必ずリッチスニペットが表示されるわけではありませんが、前提条件として頭に入れておきましょう。

リッチスニペット構造化データの書き方

リッチスニペットの構造化データの書き方ですが、Schema.orgという方式を使って情報を入力します。このSchema.orgにもさらに3つの種類があります。

  • microdata
  • JSON-LD
  • RDFa

上記のいずれかの方式で記述をすることになりますが、ここではGoogleの推奨するJSON-LDを使用したレビューの記述例をご紹介します。

<script type=”application/ld+json”>
{
“@type”: “Webpage”,
“name”: “サイト名”,
“url”: “サイトのURL”,
“provider”:{
“@type”: “Organization”,
“name”: “サイト運営者の名前”,
“review”: {
“author”: “レビュワーの名前”,
“reviewRating”: {
“worstRating”: “レビュー最低点”,
“ratingValue”: “レビュワーがつけた点数”,
“bestRating”: “レビュー最高点”
}
}
}
}
} </script>

上記の「:」の左側を「キー」と呼び、ロボットに伝える事柄を記述します。
右側は「バリュー」と呼び、「キー」の具体的な内容を記述してください。

要するに「〇〇は■■です」ということを一行一行Googleに伝える記述です。
※〇〇が左側(キー)で、■■が右側(バリュー)に当たります

今回はレビューの記述をご紹介しましたが、パンくずリストや画像など、表示させたい内容によって記述が異なりますので、表記の仕方はその都度調査が必要です。

※下記URLの「使ってみる」から機能ごとのコードを確認できます
Google検索デベロッパーガイド

※構造化データについての詳細はこちら

構造化データ初心者向け解説
記事初心者向け解説!構造化データの仕組みと書き方を理解しよう

要注意!ガイドライン遵守の運用について

リッチスニペットの品質ガイドラインを遵守しない運用を行った場合、ペナルティとしてリッチスニペットの表示が解除されてしまう可能性があります。

例えばレビューや口コミの場合、商品を購入していない、サービスを利用していない人によるものはスパムに該当し、ガイドラインに違反する場合があります。

ページのクオリティにも関わる話なので、ガイドラインに違反せずユーザーニーズを満たすような運用を心がけてください。

まとめ

リッチスニペットを検索結果に表示することで、通常のスニペットと比べてより多くの情報をユーザーに届けることができます。
検索結果画面の情報量が増えることにより、クリック数の向上も大いに期待できるでしょう。

技術的な観点からは「品質ガイドラインに沿った運用」と「正確な構造化データマークアップ」が必要になります。

ですが、前提として「サイトの品質を上げること」、つまり「ユーザーにとって有益なサイトであること」を忘れてはいけません。

ガイドラインを遵守することはもちろん、ユーザーを第一に考えたサイト、コンテンツ作りを心がけて運用を行いましょう。

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