サイトリニューアルで注意すべきSEOのポイント10選! サイトリニューアルで注意すべきSEOのポイント10選!外注業者の選び方も解説

【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一

パフォーマンスの低下したWebサイトは、リニューアルを行うことで改善が期待できます。ただし、適切なSEO対策がされていないと、リニューアル前よりも検索順位が下がるといった懸念もあります。

この記事ではサイトリニューアルで注意すべきSEOのポイントや外注するWeb制作会社の選び方を解説します。

サイトリニューアルで注意したいSEOのポイント10選

サイトリニューアルで注意したいSEOのポイント

サイトリニューアルにあたって、SEOの観点から注意するべきポイントは以下の通りです。

  • コンテンツ(テキスト)を減らしすぎない
  • 内部リンクを減らしすぎない
  • タイトル・ディスクリプション・見出しを適切に設定する
  • robots.txtでクロールを拒否しない
  • 削除したページは404を返す
  • XMLサイトマップを設定する
  • レスポンシブ対応にする
  • Googleサーチコンソールでドメイン変更を伝える
  • ユーザーを意識したディレクトリ構造にする
  • 301リダイレクトを行う

それぞれ詳しく見ていきましょう。

コンテンツ(テキスト)を減らしすぎない

リニューアル前のサイトからコンテンツ(テキスト)を大量に削除すると、SEO上マイナスに働く恐れがあります。コンテンツのボリュームはSEOにとって重要な評価項目となるため、むやみに減らしたり削除したりすることがないよう注意します。

サイトのリニューアルでは、デザインや構成も見直すことになるため、コンテンツをすっきりとさせるためにテキストを図表に置き換えることがあるかもしれません。
図表を活用することで視覚的なわかりやすさは向上しますが、テキストを図表化し過ぎると、コンテンツ量が減ってしまいGoogleから評価されづらくなります。メインコンテンツは図表とテキストを併用するなど、ボリュームが落ちないよう意識しましょう。

内部リンクを減らしすぎない

内部リンクを減らしすぎるのも、注意が必要です。内部リンクとは、同一サイト内のページ間をつなぐリンクで、SEOの観点からも重要な役割を果たします。
SEOにおける内部リンクの役割としては、次の3つが挙げられます。

  1. Googleクローラーがサイトを巡回しやすくなる
  2. ユーザーの利便性が向上する
  3. サイトの回遊率アップが期待できる

Googleクローラーとは、Web上の情報を収集して検索データベースに登録するロボットプログラムです。
内部リンクを適切な場所に適切な数を配置することで、クローラーがサイトを巡回しやすくなり、高い評価を獲得しやすくなります。一方、内部リンクを減らしすぎると、良質なコンテンツであってもクローラーが巡回できず、サイトが適切に評価されない可能性があります。

タイトル・ディスクリプション・見出しを適切に設定する

リニューアルに伴い、タイトルタグやメタディスクリプション、見出しなどの要素を変更する場合は、キーワードを削除せず継承した方が良いと考えられています。リニューアル前のサイトが上位表示されていても、キーワードを削除することで、評価が下がるリスクがあるためです。

タイトル・ディスクリプション・見出しは、SEO対策において欠かせない要素となるため、柔軟な対応ができる設計を心がけましょう。
例えば、個別にタイトルや見出しが変更できない仕様では、リニューアルできる項目が制限されてしまいます。タイトルや見出しをはじめとするメタ要素は、個別に変更できるようにしておくのがおすすめです。

robots.txtでクロールを拒否しない

robots.txtとは、Googleクローラーに巡回されないよう特定のページへのアクセスを制御するファイルです。コンテンツが少ないお問い合わせページや、リニューアル作業中のサイトは、robots.txtを設置することでクローラーが情報を収集するのをブロックできます。

リニューアルしたサイトを公開するときは、robots.txtを外し忘れていないか必ず確認しましょう。クローラーを拒否する設定が残っていると、サイトがGoogleのデータベースに登録されず、検索順位も上がりません。

削除したページは404を返す

404とは、該当のWebページが存在しないことを示すステータスコードです。404エラー(not found)が表示されるケースは、次の3つが挙げられます。

  • 該当のWebページが削除されている
  • 該当のWebページに不具合が発生している
  • 入力されたURLが間違っている

サイトのリニューアル作業をしていると、不具合が発生しているページや空白ページが見つかることがあります。そのようなときは、不具合を解消したり、空白ページを削除したりといった対処が必要です。
ページを削除した場合は、404を返す設定を行うことで、エラーページが表示されていることが端的に伝わります。エラーページ表示をさせたくないがために、サイトのトップページにリダイレクト設定するケースも見られますが、ユーザーの混乱を招く恐れがあるため望ましい対応とは言えません。

XMLサイトマップを設定する

XMLサイトマップとは、サイトを巡回するクローラーがスピーディーに評価できるよう手助けするためのファイルです。XMLサイトマップを設置することで、クローラビリティの改善につながり、高いSEO効果が期待できます。

サイトリニューアルにおいても、XMLサイトマップの設置を忘れないよう注意しましょう。XMLサイトマップを設置することで、クローラーが正確な情報を収集でき、検索順位に反映されやすくなります。

レスポンシブ対応にする

パソコンやスマートフォンなどのデバイスに合わせて、表示画面を最適化する仕組みをレスポンシブ対応といいます。レスポンシブ対応にすることで、どのようなデバイスからでも共通のURLで閲覧できることが特徴です。

レスポンシブ対応はSEO対策としても重要になるため、まだ対応していない場合は、サイトリニューアルのタイミングでレスポンシブデザインの採用を検討しましょう。レスポンシブ対応はGoogleから評価されやすいだけでなく、管理が容易になるといったメリットもあります。

Googleサーチコンソールでドメイン変更を伝える

サイトリニューアルでドメインを変更した場合は、GoogleサーチコンソールやGoogleアナリティクスの設定を修正する必要があります。GoogleサーチコンソールはWebサイトの管理ツールで、「ページ内にエラーが発生しているか」「コンテンツがGoogleに認識されているか」などがチェックできます。
Googleサーチコンソールのアドレス変更ツールを利用することで、リニューアルによる影響をできる限り抑えることが可能です。

Googleアナリティクスは、ユーザーの特徴やページごとの閲覧数の確認ができ、アクセス解析に役立つツールです。設定画面で旧ドメインから新ドメインに切り替えることで、リニューアル前と同じようにGoogleアナリティクスの機能が利用できるようになります。

ユーザーを意識したディレクトリ構造にする

ディレクトリ構造とはWebサイトの階層構造のことで、リニューアル時には十分に検討する必要があります。ディレクトリ構造はトップページにはじまり、「3クリック以内で目的にページにたどり着ける4階層の設計」が好ましいとされています。4階層の設計例は以下のとおりです。

1階層:トップページ
2階層:コラム
3階層:SEO
4階層:サイトリニューアルで注意すべきポイントは?

階層ごとにカテゴリが分かれていることで、求める情報にアクセスしやすくなり、ユーザーの利便性が向上します。ディレクトリ構造を最適化することで、コンテンツが整理されて、サイト運営の負担軽減にもつながることもメリットです。

パンくずリスト・グローバルナビゲーションを設置する

パンくずリストとは、Webサイトを閲覧しているユーザーが、いまどこのページを見ているのかをわかりやすく示したテキストです。サイト上部に挿入されることが多く、次のように表示されます。

トップページ>コラム>SEO>サイトリニューアルで注意すべきポイントは?

グローバルナビゲーションとは、全ての階層に共通して表示されるメニューで、主要サイトにワンクリックでアクセスできます。「サービス」「コラム」「お客様の声」「問い合わせ」といった項目を並べることで、Webサイトの概要が伝わりやすくなります。

301リダイレクトを行う

301リダイレクトとは、最初にリクエストされたURLとは別のURLに転送するためのステータスコードです。ドメイン変更を行った場合や、サイト内のURLが変わった場合は、旧URLから新URLへのリダイレクト設定を行う必要があります。

301リダイレクト設定はURLごとに一対一で設定していくことで、リニューアル前に獲得していた評価を適切に引き継ぐことが可能です。ただし、一度リダイレクトを挟むことでページ間の移動時間が伸びてしまい、ユーザーにストレスを与えるケースも考えられます。リニューアルしたサイトの表示順位や自然流入数が大きく低下した場合は、適切にリダイレクト設定できているかを見直してみましょう。

サイトリニューアルをした方が良いWebサイトとは?

サイトリニューアルをした方が良いWebサイト

サイトリニューアルを検討する理由やタイミングには、いくつかのパターンがあります。サイトリニューアルの目的を明確にすることで、デザインや構成の方向性が定めやすくなります。
ここからは、サイトリニューアルをした方が良いWebサイトについて詳しく解説します。

常時SSL化(https化)していない

インターネットの通信を暗号化する仕組みであるSSL(Secure Sockets Layer)に対応していないサイトは、リニューアルを検討しましょう。サイトのURLが「https://」ではなく「http://」で始まる場合は、非SSL接続です。

非SSL接続のサイトは安全性に問題があると見なされるため、Google Chromeで警告が表示されたり、セキュリティソフトでブロックされたりして、ユーザーの足も遠のきます。Googleの評価も低くなるため、検索順位も上がりません。安全性を高めるためにも、サイトをリニューアルして常時SSL化(https化)に対応するのがおすすめです。

複数のシステムが混合しており管理がしづらい

複数のシステムが混合しており管理がしづらい場合も、サイトリニューアルのタイミングです。
複数の制作会社が関与したサイトなどで、図のような状況になることがあります。顧客情報管理・コンテンツ管理・商品管理で異なるシステムを使用していると、一部のシステムを変更しても他のシステムで管理されている範囲には修正した内容が反映されません。

システムが複数ある状況はリソースが取られるだけでなく、SEOの施策を行うときにも致命的です。サイトリニューアルと合わせて、管理を一元化できるようなシステムの導入を目指しましょう。

SEOに強いWebサイトリニューアルのコツについては、以下の動画でも詳しく解説しています。

第3回 SEOに強いWebサイトリニューアルのコツ:本編

会社やブランドのイメージを一新したい

会社やブランドのイメージを一新したいときにも、サイトリニューアルは有効です。
サイトをリニューアルすることで、ユーザーにも変化を実感してもらいやすくなります。コンテンツが増えすぎて構成が複雑になった場合は、一部のカテゴリを取り出して別のサイトを立ち上げる方法もあります。

会社やブランドのイメージを大きく変えるときは、サイトを訪れるユーザーに対して「どのようなイメージを持って欲しいか」「どのようなコンテンツを提供したいか」をしっかり考えて設計していきましょう。

デザイン重視のサイトで3年以上リニューアルしていない

Webサイトのデザインは2〜3年の周期でトレンドが移り変わります。アパレルや広告など、デザインを重視するサイトでは、数年に一回のスパンでリニューアルしていないと古さを感じやすくなるでしょう。

一般的なサイトでも、見た目や使い勝手に違和感を覚え始めたらリニューアルを検討するのがおすすめです。新しいデザインを調べたいときは、競合サイトを参考にする、デザインサイトをチェックするといった方法があります。

さまざまなデザインに触れることで、トレンドや自社にマッチするものが把握しやすくなります。サイトリニューアル時は見た目だけでなく、ユーザビリティやクローラビリティとのバランスを考えながら、デザインや構成に落とし込んでいきましょう。

アクセスやコンバージョンが減少している

「資料請求が減少傾向にある」「対策を講じてもサイトの離脱率が改善しない」といった場合は、リニューアルの時期に差し掛かっている可能性があります。サイト内の情報やコンテンツを追加しても成果につながらなければ、Webサイトのユーザビリティの見直しを行いましょう。

デザインが古くなるように、UI(ユーザーインターフェイス)やUX(ユーザーエクスペリエンス)にもトレンドがあります。UI/UXに関する情報を収集して、自社に合った手法を盛り込むことで、SEOでも高い効果が見込めるサイトの構築を目指しましょう。

サイトリニューアルでSEOに悪影響が出る可能性

サイトリニューアルによってSEOに悪影響が出る可能性があるものとして、次の4つの事例を紹介します。

  • 旧サイトと比較して、コンテンツの量が大幅に減少している
  • リダイレクトが全てTOPページに向けて設定されており、一対一になっていない
  • クローラビリティを考慮しておらず、サイトが適切に評価されない
  • レスポンシブ対応になっていない

せっかくサイトをリニューアルしても、検索順位が下がってしまっては、会社の利益になりません。サイトリニューアルで注意したいSEOのポイントを意識しながら、悪影響が出るリスクの軽減を目指しましょう。

サイトリニューアルは担当者同士で認識を統一させる

サイトリニューアルでは、Web担当者・SEO担当者・開発担当者などが一つのチームとなって、プロジェクトを推進していきます。プロジェクトを成功させるためには、担当者同士で認識を統一させることが重要です。
事前に目的を共有しておくことで、SEO効果の高いリニューアルが実現できます。

また、予算やスケジュールによっては、全ての要望を詰め込むことが困難なケースもあるでしょう。そういった場合には、デザイン・構成・ユーザビリティ・クローラビリティなど複数の観点から優先順位を付けていくことで、より良いサイトに仕上がります。

サイトリニューアルを外注するときの注意点

サイトリニューアルを外注するときの注意点

サイトのリニューアルは専門的な知識も必要になるため、外部の会社に依頼したいと考える人も多いのではないでしょうか。外注することで、デザインやUI/UXのトレンドを反映したリニューアルができ、SEO効果も実感しやすいというメリットがあります。

ここでは、数ある会社の中からサイトリニューアルを選ぶポイントや知っておきたい注意点を解説します。

SEO対策の実績やノウハウが豊富か

「デザインに強みを持つ会社」「SEOノウハウの豊富な会社」など、Web制作会社によって得意分野は異なります。SEO対策を含むリニューアルをする際は、制作会社の実績を確認することが大切です。
どれだけ費用が安くても、コーポレートサイトに実績やサポート体制が掲載されていない会社は避けた方が良いでしょう。

また、自社と同じ業界・業種のリニューアル経験があるかもチェックします。業界・業種に関する知識がある会社に依頼することで、打ち合わせもスムーズに進めらえるでしょう。

費用や期間、工程が明確か

費用や期間を明確に提示してくれるかも、制作会社を選ぶ上では重要なポイントです。サイトリニューアルの費用や期間の目安は、以下の通りです。

費用期間
デザインのみリニューアル100万円以下2〜3カ月
SEO対策込みのリニューアル100万~300万円3〜6カ月

ただし、コンテンツのボリュームやページ数によっても費用や期間は変わってきます。自社のサイトリニューアルの相場が知りたいときは、複数のWeb制作会社から見積もりを取得することで、おおよその費用と期間が把握できます。

「予算が限られている」「期限が決まっている」といった場合は、要望を伝えた上で見積もりを依頼しましょう。短い期間での制作を希望すると、費用も高くなる傾向です。

レスポンスの早さ

レスポンスが遅い制作会社に依頼をしてしまうと、スケジュール通りにサイトリニューアルが進まない恐れがあります。簡単な内容を質問したにも関わらず、返信までに数日〜1週間程度掛かる制作会社は、選択肢から外した方が良いかもしれません。

「見積もり依頼時のレスポンスは早いか」「要望事項をしっかり反映した提案になっているか」を発注前に確認することで、不要なトラブルを防ぐことにつながります。
サイトリニューアルは一度行うと、数年間は同じものを使い続けなければなりません。運用のサポートも外注する場合は、安心して任せられる会社に依頼することが大切です。

SEOにこだわったサイトリニューアルはジオコードにお任せ

SEOにこだわったサイトリニューアルならジオコードにお任せください。ジオコードは幅広い業界でWebサイト制作の実績があり、SEOやUI/UX改善のノウハウも豊富です。ジオコードのSEOサービスでは、専任のSEOディレクターがご希望のスケジュールに合わせて施策を進行していきます。

旧サイトの課題を分析・ヒアリングした上で、貴社に適したリニューアルプランを提案します。無料のご相談やWebサイト調査も承っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

サイトリニューアルでSEOの効果を高めよう!

サイトリニューアルを行う際は、SEOの効果を高める施策を取り入れることで、パフォーマンスの向上が期待できます。一方で、注意すべきポイントも多いため、検索順位に悪影響が出ないよう対策を行いましょう。

Web制作会社に外注するときも、実績・費用・レスポンスの早さなどを総合的に比較しながら慎重に選ぶことが大切です。信頼できる会社を見つけて、スムーズなサイトリニューアルを実現しましょう。