リスティング広告の費用はどう決める?相場と予算の考え方

近年Web広告が注目されている中で、これからWeb広告を始めようとしている方も多いと思います。中でもリスティング広告は少額の予算からでも始められるため、利用しようと考えている方もいるでしょう。

しかし、いざリスティング広告を利用しようとした時、広告費をどれぐらいかけたらいいか悩んでしまうと思います。今回はリスティング広告の費用を決める考え方を紹介します。

リスティング広告とは

リスティング広告とは、検索エンジンでユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果に表示される広告です。

表示された広告がユーザーにクリックされた場合に、料金が発生するクリック課金型の広告となります。そのためリスティング広告は、検索連動型広告やPPC(Pay Per Click)広告とも呼ばれます。日本ではGoogle広告やYahoo!広告が、代表的なリスティング広告となります。

リスティング広告

リスティング広告を利用することで、パソコンやスマートフォンを使って検索したユーザーを自身のWebサイトに集客することができるようになります。

リスティング広告は少額の予算からでも始められますし、広告を表示させたいキーワードを自分で設定できますので管理がしやすく広告の審査が通ればすぐに利用することができます。代表的なリスティング広告はGoogle広告とYahoo!広告ですが、2019年国内における検索エンジンのシェアはGoogleが約75%、Yahoo!が約20%となっています。

GoogleとYahoo!で95%を占めていますので、リスティング広告はGoogle広告とYahoo!広告を利用することをお勧めします。

参考:Desktop & Mobile Search Engine Market Share Japan | StatCounter Global Stats

リスティング広告の課金方式

リスティング広告は、ユーザーの検索によって検索結果に表示された広告がクリックされると、料金が発生するクリック課金型の広告となります。

なので、検索結果に広告が表示されてもクリックされなければ料金が発生することはありません。クリック1回にかかる金額をクリック単価と言い、リスティング広告を利用する広告主は、広告が1回クリックされるのに支払うことができる上限クリック単価を設定することができます。

クリック単価は上限クリック単価・品質スコア・掲載順位によって決まりますので、上限クリック単価がそのままクリック単価にならないことを理解しておきましょう。

リスティング広告の費用の相場は?

リスティング広告の費用は一概には言えませんが、月予算50万円前後が目安と言われることもあります。広告代理店ですと、最低で10万から申し込みできるところもあります。

但し、リスティング広告はすぐに成果が出る場合もあれば、改善を重ねて徐々に成果が伸びる場合もあります。リスティング広告は自由に予算の設定ができますので、費用を決めた後も成果に合わせて柔軟に変更していくことをお勧めします。

リスティング広告の費用を決める時の考え方

リスティング広告の費用を決める考え方はいくつかありますので、広告費を決める際の参考にしてもらえればと思います。

目標コンバージョン単価から決める

目標コンバージョン単価(成約単価)とコンバージョン数(成約数)から広告費を決める方法です。

目標コンバージョン単価は商品の粗利を設定してもいいですし、ビジネスモデルによって異なると思いますので利益が出る範囲で設定するようにしましょう。例えば、目標コンバージョン単価が5千円でコンバージョン数を100件とすると、広告費の予算は50万円となります。

記事CPAとは?意味、計算方法や目標CPAの設定方法を徹底解説

クリック単価から決める

クリック単価とコンバージョン率(成約率)から広告費を決める方法です。

クリック単価は広告を1回クリックされた際にかかる金額になります。クリック単価はキーワードごとに異なっており、Google広告ならキーワードプランナー、Yahoo!広告ならキーワードアドバイスツールを利用して平均クリック単価を算出ができます。コンバージョン率は、広告をクリックしたユーザーがコンバージョンする割合になります。

例えば、あるキーワードで広告を出してコンバージョンを50件獲得したいとします。平均クリック単価が100円でコンバージョン率が1%と分かっていれば、広告費の予算は50万円になります。

リスティング広告を運用していればコンバージョン率は分かりますが、運用前であれば同様の業界やサービスのコンバージョン率を調べておくといいでしょう。

LTVから決める

LTV(Life Time Value)から広告費を決める方法です。

商品の購入者がリピートする回数の平均を算出することで、許容できるコンバージョン単価が分かります。例えば、一回の購入で3千円の利益がでる商品の平均LTVが2回だった場合、6千円が許容できるコンバージョン単価になります。広告を出してコンバージョンを50件獲得したいなら、広告費の予算は30万円になります。

売り上げから決める

売り上げから広告費を決める方法です。

一概には言えませんが、売り上げの5~10%が広告費の目安と言われることもあります。比率は業界によって前後しますので、調べておくといいでしょう。売り上げが500万円であれば25万~50万が、広告費の予算になります。

撤退ラインを決める

広告費を決める際に、撤退ラインも決めておくこともお勧めします。

算出した費用を使ってリスティング広告を運用しても、コンバージョンが増えず結果、赤字となる可能性もあります。

もちろん初めはコンバージョンが増えなくても、運用の改善をしていくことでコンバージョンが増えていくこともありますが、運用の知識や経験がないと広告のパフォーマンスを良くしていくことは簡単ではありません。予算を全て使って評価するのではなく、許容できるコンバージョン単価や費用を設けて判断することで未然に大きな損失を防ぐことができます。

リスティング広告の費用を抑えるポイント

リスティング広告の費用の決め方を紹介しましたが、なるべく無駄な広告費は抑えたいものです。広告配信後の話になりますが広告費を抑えるコツがありますので参考にしてみてください。          

キーワードを除外する

広告運用を始めて間もない場合、幅広いキーワードで広告が表示される可能性があります。広告と関連性の低いキーワードやマイナスなイメージのキーワードで検索したユーザーに対しても広告が表示される場合があります。

そのようなユーザーが広告をクリックしてもコンバージョンに至る可能性は低いと思いますし、できれば関連性の低いユーザーからのクリックは減らしたいものです。除外キーワードに設定することで広告が表示されなくなります。

関連性の低いキーワードを見つけたら、都度除外キーワードに設定していくことをお勧めします。また、予め広告を表示したくないキーワードがあれば、先に除外キーワードに設定しておくといいでしょう。

品質スコアの改善

品質スコアはクリック単価を決める要素となります。

品質スコアはキーワードごとに10段階で表示さます。品質スコアは「広告の関連性」・「推定クリック率」・「ランディングページの利便性」の要素で評価されています。改善方法としては、キーワードと広告文の関連性を高める、ユーザーがクリックしたくなる訴求内容にする、Webサイトには広告の内容に関係するコンテンツを載せる、ユーザーがサイト内で迷わないように目的のコンテンツへの導線を整備するなどがあります。

要するに、検索ユーザーのことを考えた広告とWebサイトが求められているということです。

品質スコアが改善されることで、改善前よりもクリック単価が安くなることがあります。また、品質スコアの改善はコンバージョン率を上げることにも繋がりますので注力することをお勧めします。

スモールワードで回す

スモールワードは複数の語句を掛け合わせたキーワードになります。

例えば、「東京 焼肉 安い」「東京 焼肉 安い おすすめ」「東京 焼肉 食べ放題 おすすめ」などです。検索ボリュームは少ないですが、クリック単価が安くなる傾向にあります。

検索ユーザーの目的がはっきりしていますので、関連性のある広告文とWebサイトを用意しておくとコンバージョンの可能性が高まります。

リマーケティングの活用

リマーケティングとは、一度サイトに訪れたことのあるユーザーに広告を出す方法です。一度サイトに訪れていますのでサイト内の商品やサービスに興味があったユーザーですのでコンバージョンの可能性は高まります。

リマーケティングの対象となるユーザーに広告費を充てることで、効率的に予算を使うことができます。

広告配信後の費用について

リスティング広告は自由に予算の設定ができますので、広告の効果が良ければ予算を増やしてみることをお勧めします。

成果が良ければ費用を増やしてみる

広告のパフォーマンスが良い場合、予算を増やすことでより大きな成果を得られる可能性があります。リスティング広告を運用する場合、月予算を日で割って1日の予算を設定することが一般的かと思います。

設定した日予算によっては、1日の途中で予算を使い切ってしまうこともあります。予算の制限で配信できていないユーザーに広告を配信することができれば、成果を伸ばせる可能性があります。

広告のパフォーマンスがいいのに日予算制限に当たっているのなら、予算を増やすことをお勧めします。Google広告であれば、パフォーマンスプランナーを使って成果を伸ばすための最適な予算を算出すこともできますので、利用してみてください。

まとめ

リスティング広告の費用の決め方や費用を抑えるコツについて紹介してきました。リスティング広告の世界は毎日変化しています。

昨日までパフォーマンスがよくても急に悪くなることもあります。リスティング広告で継続して成果を出していくには、日々アカウントを見て改善していくことが求められます。その点をしっかり理解してリスティング広告を運用していきましょう。

株式会社ジオコードは国内で取り扱える殆どの広告を取り扱っています。
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