架空ブランドはAIをだませるのか?Ahrefsの検証から見えた生成AI時代のSEO課題
2026年3月16日
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生成AIの利用率が51%に拡大|消費者行動の起点は「相談」へ変わる?
【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一
生成AIは、情報収集の手段から日常的な相談相手へと広がりつつあります。
NTTドコモ モバイル社会研究所の調査では、15〜69歳の生成AI利用率が2025年2月の27%から2026年2月には51%へ上昇し、約1年でほぼ倍増しました。
この変化は、マーケティングにも大きな影響を与える可能性があります。
これまで消費者は、気になる商品やサービスを検索エンジンで調べ、比較し、購入を検討する流れが一般的でした。
しかし今後は、まず生成AIに相談し、その回答をもとに検索や口コミで確認する行動が増える可能性があります。
生成AIの普及で注目すべき点は、利用率の上昇だけではありません。
NTTドコモ モバイル社会研究所の調査では、プライベートで生成AIに対話・相談する人のうち、「ほぼ毎日」「週1回以上」を合わせた割合が22%に達しています。
これは、生成AIが特別な作業のためのツールではなく、日常の疑問や悩みを解決する手段として使われ始めていることを示しています。
商品選び、旅行計画、業務効率化、学習方法など、従来であれば検索窓に入力していた内容を、対話形式でAIに尋ねる場面が増えているのです。
特に若年層では、生成AIとの会話に抵抗が少なく、情報収集の起点として自然に使う傾向が強まる可能性があります。
マーケティング担当者は、検索結果で上位表示されることに加え、AIに参照されやすい情報を整える視点も必要になります。

従来の購買行動モデルとして知られるAISASでは、消費者はまず広告やSNSなどで商品を認知し、興味を持った後に検索して比較検討すると整理されていました。
一方、生成AIの普及によって、情報収集の初期段階でAIへ相談するユーザーが増える可能性があります。
日経クロストレンドは、生成AI時代の消費者行動を説明するモデルとして「AICAS」を提唱しています。
参照文によると、AICASでは「Ask」、つまり生成AIへの相談が購買行動の起点とされます。
その後、AIの提案を検索エンジンや口コミサイト、SNSなどで確認し、納得したうえで購入へ進む流れです。
この考え方は、現在のユーザー行動とも整合します。
生成AIの回答は便利ですが、消費者がそのまま全面的に信じるとは限りません。
むしろ、AIの提案を出発点にして、複数の媒体で確認する行動が一般化していくと見るべきでしょう。
企業のWeb担当者にとって重要なのは、検索エンジン向けのSEOだけでは十分でなくなりつつある点です。
もちろん、検索結果で見つけてもらうためのコンテンツ設計は今後も欠かせません。
しかし、生成AIがユーザーの質問に回答する場面では、自社の情報がAIに理解され、要約され、比較対象として扱われるかどうかも重要になります。
そのためには、自社の商品やサービスの特徴、強み、対象ユーザー、競合との違いを分かりやすく整理する必要があります。
曖昧な表現や抽象的な訴求だけでは、AIにもユーザーにも価値が伝わりにくくなります。
また、FAQや比較情報、導入事例、料金や機能の説明など、ユーザーが確認したくなる情報を整備することも有効です。
AIが提案し、その後ユーザーが検索で確認する流れを考えると、公式サイト上の情報の明確さはこれまで以上に重要になります。

生成AIの利用率が51%に達したことは、消費者行動の変化を示す大きなサインです。
今後は、生成AIを情報収集の一つの入口として利用し、その提案を検索エンジンや口コミサイトなどで確認しながら購買判断を行う行動が広がる可能性があります。
Web担当者やマーケティング担当者は、SEO対策に加えて、生成AIに参照されやすく、ユーザーが確認しやすい情報設計を意識する必要があります。
自社の強みや違いが明確に伝わるコンテンツを整えることが、AI時代の新しい集客基盤になるでしょう。