Webセキュリティとは?基礎知識やWebサイトを守るための対策法について紹介
2024年8月7日
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更新日:2026年 05月 11日
【監修】株式会社ジオコード Web制作事業 責任者
坂従 一也
SEOの順位が急に落ちた、検索結果に見覚えのないタイトルが表示される、自社サイトのはずなのに関係のないページが増えている。こうした異変が起きると、まずはGoogleのアルゴリズム変動やSEO施策の失敗を疑う人も多いでしょう。
しかし、実際には不正アクセスが原因になっているケースもあります。第三者がWebサイトへ侵入し、不正なページを作成したり、タイトルやディスクリプションを書き換えたり、訪問者を別サイトへ誘導したりすることで、検索順位や流入に影響が出ることがあります。
SEO不正アクセスの厄介な点は、サイトの見た目だけでは気づきにくいことです。運営者がブラウザで確認したときは正常に見えていても、検索エンジンや検索経由のユーザーにだけ別の内容が表示される場合があります。発見が遅れるほど、不正ページのインデックス、検索評価の低下、ユーザーからの信頼低下につながりやすくなります。
この記事では、SEO不正アクセスとは何か、検索順位へどのような影響が出るのか、主な原因、そして今すぐ行うべき確認と対策をわかりやすく解説します。
目次
SEO不正アクセスとは、第三者がWebサイトやサーバーへ不正に侵入し、検索結果に影響する改ざんや不正ページの設置を行う状態を指します。
一見すると、検索順位の変動やSEO施策の問題に見えることがあります。しかし実際には、サイト内部に不正なファイルやコードを仕込まれ、検索エンジンにスパムページを認識されているケースもあります。
攻撃者がSEOを狙う理由は、すでに検索評価を持っているサイトを悪用できるからです。新しくサイトを育てるより、既存サイトに不正ページを作成したほうが、検索流入を得やすいと考えるわけです。その結果、自社とは無関係な商品名、海外向けスパムワード、不自然な日本語ページなどが検索結果に表示されることがあります。
Googleも、第三者が脆弱性を突いてサイト上に許可なく設置したコンテンツを「ハッキングされたコンテンツ」として扱っています。こうしたコンテンツは検索結果の品質を下げ、ユーザーに悪意あるコンテンツをインストールさせる可能性もあると説明されています。
つまり、SEO不正アクセスは単なるSEO順位の問題ではありません。サイトの安全性、企業の信頼、ユーザー保護に関わるセキュリティ事故として扱う必要があります。

SEO不正アクセスでよく見られるのは、検索結果に見覚えのないタイトルやページが表示される状態です。自社サイトのドメインなのに、海外向けのスパムワード、無関係な商品名、意味の通らない日本語などが表示されている場合は、不正ページの生成や既存ページの改ざんを疑うべきです。
また、検索順位や自然検索流入が急に大きく変動することもあります。もちろん、順位変動そのものは通常のアルゴリズム更新でも起こります。ただし、主要ページが一斉に落ちたり、触っていないURLへ急に流入が集まったり、検索キーワードが本来の事業と無関係なものへ変わったりしている場合は、単なるSEO不調として片づけないほうがよいでしょう。
インデックスされるページ数が不自然に増えるのも危険なサインです。攻撃者が大量のスパムページを生成していると、運営者が公開していないURLが検索結果に出てくることがあります。意味のない英数字のURLや、見覚えのないディレクトリが増えている場合は、Search Consoleやsite:検索で確認する必要があります。
さらに、ユーザーが別サイトへ転送されるケースもあります。特に厄介なのは、検索結果から訪問したユーザーや特定の端末だけを別サイトへ飛ばすように細工される場合です。運営者が直接サイトを開いたときは正常に見えるため、発見が遅れやすくなります。
こうした状態が続くと、検索順位だけでなく、クリック率やブランドイメージにも悪影響が出ます。Googleは、ハッキングを検出したサイトについて検索結果上で警告を表示することがあり、ユーザーやWeb担当者へ注意喚起すると説明しています。
SEO不正アクセスが起きると、検索順位や自然検索流入に影響が出る可能性があります。理由は、不正ページや改ざんされたコンテンツが検索エンジンに認識されることで、サイト全体の品質や安全性に疑いを持たれやすくなるためです。
特に、不正ページが大量に作られている場合、検索エンジンから見ると低品質なページが急増したように見えることがあります。本来の事業内容と関係のないページが増えることで、サイトのテーマ性や信頼性にも悪影響が出やすくなります。
また、検索結果に「このサイトは危険な可能性があります」といった警告が表示されれば、順位以前にクリック率が大きく下がります。ユーザーは不審な検索結果を見た時点でアクセスを避けるため、流入減少につながります。
さらに、訪問者が不正サイトへ転送された場合、ユーザー体験は大きく損なわれます。企業サイトやサービスサイトでこのような状態が起きると、問い合わせ対応や顧客説明が必要になり、社内の対応負担も増えます。
つまり、SEO不正アクセスは「順位が落ちるかもしれない」というだけの話ではありません。検索評価、ユーザー信頼、ブランドイメージ、復旧コストまで広がる問題として考える必要があります。
SEO不正アクセスの原因として多いのは、管理画面のIDやパスワードが弱いまま使われていることです。推測しやすいIDや短いパスワード、他サービスと同じパスワードの使い回しは、不正ログインの入口になりやすくなります。管理者アカウントが初期設定のまま残っている場合も危険です。
WordPressなどのCMSやプラグインを更新していないことも、大きな原因になります。古いバージョンには既知の脆弱性が残っている場合があり、攻撃者はそこを自動的に狙ってくることがあります。IPAの届出事例でも、古いCMSやプラグインの脆弱性を悪用され、自動転送スクリプトを埋め込まれたり、フィッシングサイトへ誘導するページを作成されたりした例が示されています。
また、使っていないプラグインやテーマを残したままにしていることもリスクになります。無効化していても、サーバー上に古いファイルが残っていれば攻撃対象になる可能性があります。サイト運営では機能を追加することに意識が向きがちですが、安全性を考えるなら、不要なものを削除することも重要です。
サーバーやファイル権限の設定不備も見逃せません。必要以上に書き込み権限が広く設定されていると、不正ファイルを置かれやすくなります。公開ディレクトリ内に重要な設定ファイルが見える形で置かれている場合も危険です。
さらに、複数人でサイトを運用している場合は、アカウント管理の甘さも原因になります。退職者のアカウントが残っている、不要な管理者権限を持つ人が多い、誰がどの範囲を操作できるのか把握できていない、といった状態は不正アクセスや原因特定の遅れにつながります。

SEO不正アクセスが疑われるときは、まず被害の有無と範囲を落ち着いて確認することが大切です。焦って一部のページだけを削除すると、証跡が消えて原因を追いにくくなることがあります。
最初に確認したいのは、検索結果に表示されている不審なURLです。site:検索で自社ドメインを確認し、見覚えのないページや不自然なタイトルがないかを見ます。Search Consoleでは、インデックス登録されたページ、検索パフォーマンス、セキュリティの問題、手動による対策の有無を確認します。
次に、管理画面やサーバーのログイン履歴を確認します。不審なIPアドレスや通常と異なる時間帯のログインがないかを見ることで、侵入経路の手がかりが得られる場合があります。
サーバー内のファイルも確認が必要です。公開ディレクトリ、テーマ、プラグイン、アップロード領域に、見覚えのないPHPファイルや不自然なディレクトリが作られていないかを確認します。テンプレートや.htaccessに不審なリダイレクト設定や難読化されたコードが追加されていることもあります。
ただし、不正ファイルを削除するだけでは不十分です。侵入経路が残っていれば、再び改ざんされる可能性があります。削除と同時に、どこから入られたのかを確認することが重要です。
不正アクセスの疑いがある場合は、まず管理画面、サーバー、FTP、データベースなど、関連する認証情報を見直します。ひとつのパスワードだけを変えるのではなく、サイト運営に関わる入口をまとめて確認することが大切です。可能であれば、二要素認証やIP制限も導入します。
次に、CMS本体、プラグイン、テーマを最新版へ更新します。使用していないプラグインやテーマは、無効化だけでなく削除します。古い拡張機能を残しておくと、再侵入の入口になる可能性があるためです。
不審なファイルや改ざん箇所を確認し、バックアップと照合しながら修正します。改ざん前の安全なバックアップがある場合は、復旧に使える可能性があります。ただし、バックアップ自体がすでに汚染されている場合もあるため、復元前に状態を確認する必要があります。
Search Console上でセキュリティの問題が出ている場合は、修正後に再審査をリクエストします。Googleは、ハッキングされたサイトの復旧では、被害範囲の確認、脆弱性の修正、クリーンアップ、再審査といった流れが重要であると案内しています。
被害範囲が広い場合や、侵入経路が特定できない場合は、無理に社内だけで対応しないほうが安全です。サーバー会社、制作会社、保守会社、セキュリティ専門会社へ相談し、ログ調査や復旧、再発防止まで含めて対応したほうが、結果的に被害を小さくしやすくなります。
SEO不正アクセスは、不正ページを削除して終わりではありません。再発を防ぐには、日常運用を見直す必要があります。
まず、CMSやプラグインの更新を定期的に行う体制を作ります。更新作業を後回しにすると、既知の脆弱性が放置され、再び狙われやすくなります。
アカウント管理も見直しましょう。退職者や不要なユーザーを削除し、管理者権限は必要最小限にします。複数人で運用している場合は、誰が何を操作できるのかを明確にしておくことが重要です。
検索結果やインデックス状況も定期的に確認します。Search Consoleを見て、急に登録ページが増えていないか、不自然な検索キーワードで表示されていないかを確認する習慣をつけると、早期発見につながります。
サーバー側では、ログの保管、バックアップ、ファイル改ざん検知、WAFの導入なども検討できます。すべてを一度に行う必要はありませんが、自社サイトの重要度や運用体制に合わせて、段階的に強化していくことが大切です。
SEO不正アクセスは、検索順位が下がるだけの問題ではありません。第三者がサイトへ侵入し、不正ページの作成、タイトルの改ざん、リダイレクト、不正コードの設置などを行うことで、検索評価だけでなく、ユーザー信頼やブランドイメージにも影響が広がります。
検索結果に見覚えのないページが出る、インデックス数が急に増える、検索キーワードが不自然に変わる、ユーザーが別サイトへ飛ばされるといった症状がある場合は、通常のSEO不調として片づけず、不正アクセスを疑うことが重要です。
原因としては、弱いIDやパスワード、CMSやプラグインの更新不足、不要なテーマや拡張機能の放置、ファイル権限の設定不備、複数人運用での権限管理の甘さなどが考えられます。
対応では、まず被害範囲を確認し、認証情報の変更、不審ファイルの調査、Search Consoleでの確認、CMSやプラグインの更新、不要ファイルの削除を進めます。侵入経路が分からない場合や被害が広い場合は、専門会社やサーバー会社へ相談することも必要です。
大切なのは、改ざん箇所を消して終わりにしないことです。原因を特定し、再侵入されにくい状態を整え、検索結果でもユーザーにも安心して利用されるサイトへ戻すことが、SEO不正アクセス対策の本質です。