CTRとは?平均CTRやCTR改善方法を解説!

【監修】株式会社ジオコード Web広告事業 責任者
新井 政樹

リスティング広告や動画広告などのインターネット広告を出稿している、もしくはこれから出稿しようと考えている方は「CTR(クリック率)」という言葉を押さえておくべきです。CTRを簡単に説明すると、広告のインプレッション数(表示回数)に対するクリックされた回数の割合を表した指標です。

広告を出稿する上で、CTRをはじめとした各マーケティング用語を理解しておくことは欠かせません。そうでないと、広告の効果を正しく測定することはもちろん、改善するのが難しくなります。

そこで本記事では、CTRの概要や、各業界の平均CTRを解説します。CTRを上げることで得られる効果や、改善するポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。

株式会社ジオコードは国内で取り扱える殆どの広告を取り扱っており、受賞実績も多数。
Google 広告代理店の上位3%に付与される最上位ステータス「Premier Partner」です。
CPC最適化など、Web広告運用について、どんなことでも気兼ねなくご相談ください。

CTR(クリック率)とは?

CTR(クリック率)とは、Click Through Rate の略語で、ユーザーに広告が表示された回数に対する、クリックされた回数の割合を表した指標です。インターネット広告が、どの程度の効果を発揮しているのかを把握できます。

元々、インターネット広告の分野で用いられる指標でしたが、自然検索の表示回数に対するクリック率も把握できるため、SEOの分野でもCTRは重要視されています。

続いては、CTRの計算方法を見ていきましょう。

CTRの計算方法

CTRは、以下の計算式で算出されます。

CTR = クリック数 ÷ 表示回数 × 100%

例えば、ユーザーへの表示回数が10,000回、そのうちクリックされた回数が500回だった場合、500 ÷ 10,000 × 100よりCTRは5%です。

もちろん、上記のように各指標の数値から割り出すこともできますが、広告を出稿するプラットフォームによっては、管理画面から確認できます。

【業界別】CTRの平均値

CTRは業界や広告の形態によって、平均値が異なります。リスティング広告とディスプレイ広告に分けて見ていきましょう。

ちなみに、リスティング広告とは、GoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンの検索結果画面に表示される、テキスト広告です。ディスプレイ広告は、Webサイトの広告掲載枠に表示されるバナー広告や動画広告、テキスト広告などを指します。

以下の表は、アメリカのデジタルマーケティング会社、WordStream社の行った調査を参考に作成したものです。

業界平均CTR(リスティング広告)平均CTR(ディスプレイ広告)
アドボカシー4.41%0.59%
自動車4.00%0.60%
B to B2.41%0.46%
カスタマーサービス2.41%0.51%
デート・出会い系6.05%0.72%
EC2.69%0.51%
教育3.78%0.53%
雇用サービス・職業紹介2.42%0.59%
金融・保険2.91%0.52%
健康・医療3.27%0.59%
家庭用品2.44%0.49%
産業サービス2.61%0.50%
法律2.93%0.59%
不動産3.71%1.08%
テクノロジー2.09%0.39%
旅行・ホスピタリティ4.68%0.47%

リスティング広告は2%前半から6%台、ディスプレイ広告は約0.4%〜1%と、リスティング広告のCTRが高いことが読み取れます。これは、ユーザーの検索意図と適合する広告が表示されるためです。

参考:WordStream. 「Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]」

CTRを上げることで得られる効果

CTRを上げることで得られる効果には、以下のようなものがあります。

  • ROIが向上する
  • 商品・サービスの認知拡大につながる
  • 広告の品質スコアが上昇する

CTRを上げるとROIが向上します。ROIとはReturn On Investmentの略語で、かけた費用に対してどれだけ利益を上げられたかを表したものです。

CTRが高いと、同じ広告費用でより多くのクリック数が見込めます。WebサイトやLPに遷移してもらう母数が大きくなるので、コンバージョン数の増加が期待できます。結果的に利益が増え、ROIが向上するという流れです。

また、仮にコンバージョンにつながらなくても、WebサイトやLPに訪れてもらえれば、商品・サービスの認知拡大につながります。ユーザーが何かしらの商品・サービスを比較検討している際に、自社のものが選択肢にあがる可能性が高まるでしょう。

さらに、CTRの高さは広告の品質スコアに影響します。広告の品質スコアとは、他の企業が出稿している広告と比べ、どれくらい優れているかを表すスコアです。品質スコアが高ければ、ユーザーにとって有益なものだと判断されるため、多くのメリットを享受できます。

例えばGoogle広告の場合、品質スコアを高めると、ページの上部に広告が掲載されやすくなったり、クリック1回あたりの費用を抑えられたりする効果が見込めます。

参考:Google広告. 「広告の品質について」

CTR改善に重要な7つのポイント

ここからは実際に、CTRを改善するためのポイントを7つご紹介します。

  • 適切なキーワードかを確認する
  • 適切なターゲット設定かを確認する
  • 訴求ポイントと検索ニーズを確認する
  • 検索クエリとLPのマッチ度を確認する
  • 広告の内容を見直す
  • 広告表示オプションを活用する
  • 購買決定要因を明確にする

各ポイントを押さえ、適切な対策を施すことができれば、CTRを改善に導けます。各ポイントを詳しく見ていきましょう。

適切なキーワードかを確認する

CTRを改善するために、宣伝したい商品・サービスに合致する適切なキーワードかを確認しましょう。CTRが低い場合、このキーワード選定がうまくいっていない可能性があります。ユーザーニーズを満たす、適切なキーワードの設定方法を3つご紹介します。

1つ目の対策は、除外キーワードを設定することです。例えば、高級腕時計を取り扱っているとします。「安価」「廉価」「格安」などを除外キーワードに設定すれば、高級腕時計を求めるユーザーに、的確に広告を届けられます。広告を届ける母集団の、高級腕時計に対する興味は高いので、CTRを改善できるでしょう。

2つ目の対策は、検索された語句を把握することです。クリック数が低いキーワードを削除したり、効果の出そうなキーワードを新たに追加したりすれば、CTRの上昇が期待できます。

3つ目の対策は、キーワードのマッチタイプを使用して、広告の掲載頻度を最適化することです。キーワードのマッチタイプとは、ユーザーの検索意図とどの程度マッチしたときに、広告を表示するかを指定できる機能です。完全一致を指定すれば、よりユーザーを絞って広告を届けられます。

例えば、「レディース ファッション」を完全一致のキーワードに設定すると、「トレンド レディース ファッション」と検索するユーザーには、広告が表示されません。

なお、Google広告を利用するなら、キーワードプランナーの活用がおすすめです。キーワードごとの成果見込みや月間検索回数などを把握できます。うまく活用できれば、競合は少ないが広告効果の高いキーワードを見つけられるでしょう。

適切なターゲット設定かを確認する

CTRを改善するには、狙ったターゲットに向けて広告を表示させる必要があります。仮に高品質なクリエイティブを作れても、最適なターゲットが設定できていなければ、十分な効果は期待できません。「高齢者向けの健康食品の広告が、若年層に向けて配信される」「観光客向けのホテルが、地元住民にも表示される」などのケースがないようにしましょう。いずれのケースも、ユーザーにとって広告の内容には興味が湧かず、CTRが低くなると予想されます。

広告を出稿するプラットフォームによっても異なりますが、ターゲットは以下の項目で絞ることが可能です。

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 言語
  • 趣味・嗜好
  • 興味のある内容

広告を出稿する前に、商品・サービスの特性を明確に理解し、その上で最適なターゲットに届ける設定にしてください。

訴求ポイントと検索ニーズを確認する

キーワードとターゲットが明確になれば、狙った層に向けて広告を配信できます。しかし、それだけではまだ不十分です。訴求ポイントと検索ニーズがマッチしているかも、確認しましょう。

例えば、ダイエットのメニューを知りたいユーザーがいるとします。しかし、広告の訴求ポイントが「最新のダイエットウェアを格安で手に入れよう」だと、ユーザーの検索ニーズとミスマッチを起こしています。これでは、広告の効果を最大限高めることが難しくなるでしょう。

ユーザーの検索ニーズを的確に理解し、それに合致した訴求ポイントを含めたクリエイティブを作ることが欠かせません。まずは、ユーザーの不満や悩みを洗い出すところから始めてみましょう。

検索クエリとLPのマッチ度を確認する

ユーザーが検索エンジンに入力するキーワードやフレーズである検索クエリと、遷移先のLPのマッチ度も重要視してください。広告の目的はクリックしてLPやWebサイトに訪れてもらうことではなく、コンバージョンにつなげることだからです。

検索クエリとLPの内容がマッチしていないと、ユーザーニーズを満たせず、離脱につながってしまいます。結果的に広告の質が低いと判断され、表示回数を減らされる可能性もあるでしょう。

そのような事態を防ぐためにも、検索クエリに合ったLPになるよう、質を見直してみてください。LPの質を見直すことで、CVR(Conversion Rate)の改善も期待できます。

広告の内容を見直す

見出し文や説明文、画像・動画など、広告の内容自体を見直し最適化できれば、CTRの向上につながります。具体的には、以下のポイントを意識してみてください。

  • 数字を使ってアピールする
  • 限定や特典をつける
  • 視覚的に訴えかける

数字を使うことで、よりユーザーにアピールできます。「顧客満足度95%」や「たった3カ月」のように裏付けられたデータがあると、リアリティが増したり、利用後のイメージが湧きやすくなるためです。

限定や特典をつけるのも、効果的です。「初回限定」「先着100人だけの特別キャンペーン」などの文言を、クリエイティブに挿入してみてください。

また、画像や動画を使うなら、ユーザーの興味をかき立てられるよう、視覚的に訴えかけるクリエイティブを作成しましょう。テキスト広告より多少費用はかかるものの、インパクトがあれば高い広告効果が期待できます。

なお、広告の内容の最適化は容易ではないので、広告代理店への依頼も視野に入れておきましょう。ジオコードは豊富な実績と確かな実力をもとに、お客さまの利益に貢献します。ぜひご利用をご検討ください。

広告表示オプションを活用する

CTR改善のために、広告表示オプションも活用しましょう。広告表示オプションは、広告の情報量を増やせるので、クリックしてもらえる確率が高まります。

Google広告なら、サイトリンクや住所、価格など、Yahoo!JAPAN広告ではサイトリンクなどの各アセットを設定できます。目的にあった広告表示オプションを設定しましょう。

例えば、実店舗への来店数を増やすのが目的なら、住所やコールアウト(年中無休や送料無料など、ユーザーにアピールするためのテキスト)などを設定するのがおすすめです。

購買決定要因を明確にする

ユーザーが商品・サービスの購入を検討する際に重要な購買決定要因が、明確になっているかも確認してください。提供する商品・サービスによって異なりますが、購買決定要因の例を以下に示します。

  • 企業情報
  • 商品スペック
  • 商品価格
  • 実績・レビュー
  • 住所
  • 営業時間
  • 専門性
  • カスタマーサービス
  • サポート期間

購買決定要因を明確にできていれば、具体性が増すのでユーザーへの訴求力が高まり、競合他社との差別化も図れます。上記項目を含めた広告を作成し、CTRを改善しましょう。

CTRを改善して広告の効果アップを図ろう

CTRは、広告が表示された回数に対するクリックされた回数の割合を表す指標です。CTRは業界や広告の出稿形態によって異なります。自社のビジネスモデルがどこに属されるかを把握し、平均CTRと比較することで、仮説検証を効果的に行えるでしょう。

CTRを高められると、コンバージョン数の増加・広告の品質スコア上昇・自社サービスの認知拡大など、数多くのメリットがあります。本記事で紹介した7つのポイントを参考に、CTRを改善させる施策に取り組んでみましょう。

各ポイントを見直しCTRを最適化させるには、それ相応の知識や経験が必要です。自社内でリソースを確保できない場合は、広告代理店に依頼するのも一つの選択肢として考えておいてください。

ジオコードは、Web広告運用代行サービスを2009年から提供している、老舗Webマーケティング会社です。GoogleやYahoo!JAPANに認められた確かな実力と、累計アカウント数2,120件以上、運用のアカウント数495件と豊富な実績を誇ります。

仮説検証を繰り返しながら広告の効果を最大限高め、お客さまの利益に貢献します。広告代理店に依頼しようと考えている方は、ぜひご利用をご検討ください。

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