Meta(Facebook)広告のトラフィック目的とは? メリット・デメリットを解説

【監修】株式会社ジオコード Web広告事業 責任者
新井 政樹

「Meta(Facebook)広告のトラフィック目的って何?」「はじめてWeb広告の運用を任せられたけどよく分からない……」とお悩みではありませんか。Facebookは世界的にユーザー数が多く、ビジネスで広告を出稿する媒体としても使えます。Meta広告はターゲティングの精度が高いうえ、トラフィック目的を上手く活用することで高い効果を得られるのが利点です。

今回はMeta広告のトラフィック目的のメリット・デメリット、効果的な使い方を紹介します。広告運用の知識がない未経験者でも分かりやすく理解できるので、ぜひご一読ください。

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Meta(Facebook)広告のトラフィック目的とは

Meta広告のトラフィック目的とは、新たにキャンペーンを作成する際に、広告担当者が設定できる項目の一つです。

広告の目的を選ぶと「認知度アップ」「トラフィック」「エンゲージメント」「リード」「アプリの宣伝」「売上」の6つが表示されます。なかでも、トラフィック目的は利用頻度が高い項目です。

トラフィックとは設定したリンクへのアクセス量のことです。トラフィック目的は公式SNSやコーポレートサイト、アプリなどにユーザーを誘導したいときに活用します。

広告の目的は出稿で何を成し遂げたいかどうかで、変わります。企業やサービスの認知度アップが狙いなら「認知度アップ」を、購入確率が高いユーザーにアプローチしたいなら「売上」が適切です。

自社のWebサイトやアプリへのアクセス数を増やしたい場合、トラフィック目的を選びましょう。

Meta広告の広告配信システムは、広告主が設定した目的に応じて、最適な効果を出すようプログラミングされています。トラフィック目的を選ぶと、アクセスの可能性が高いターゲットに適切な時間帯で広告を出稿します。

クリックの確率が高いユーザーに限定した配信となるため、必ずしもコンバージョンにつながるわけではありません。

Meta広告の「広告の目的」で選択できる全6種類の概要と効果を表にしました。

広告の目的ビジネスで期待できる効果
認知度アップ来店数の増加、動画再生数の向上、ブランド認知度の向上
トラフィックアクセス数の向上
エンゲージメントコンバージョン、潜在顧客とのコミュニケーションの活性化
リードリード獲得
アプリの宣伝アプリのインストール
売上カタログの販売コンバージョン

トラフィック目的の特徴とは

トラフィック目的は商品の購入を検討しているユーザーに、効率よくアプローチできる方法です。問い合わせや購入、会員登録などコンバージョンの実現には至らずとも、商材に興味がある層にリーチできます。

ここでは、リーチ目的との違いやメリットなどトラフィック目的をより深堀りします。

トラフィック目的とリーチ目的の違い

Meta広告を出稿する目的として、トラフィック(アクセス数の向上)以外のものがリーチ目的です。

リーチ目的は、より多くの人に広告を届けたいときに設定し、たとえばまだ誰も知らない新規のサービスを世に出す場面で使われます。

両者は目的が違うことで、広告のアプローチ手法も異なります。アクセスが狙いのトラフィック目的の広告制作では、クリックしやすいユーザーに対して広告を配信します。

とくに、クリエイティブ内におけるリンクの設置個所が重要です。アプリなら以前インストールしたユーザーを対象に、広告を作成すると効果を高められます。

リンク先へのアクセス量が期待できる

広告の遷移先であるWebサイトやアプリへのアクセス量を増やし、商材の購入を検討しているユーザーに情報を届けられます。

たとえば、既存のアプリユーザーに対して新機能のリリースに関する広告を流したとしましょう。本人の利用を促進できるほか、そのユーザー経由で新規利用者の獲得にもつなげられます。

コンバージョンを獲得する可能性は低くても、一歩手前の、利用を検討する段階の相手に効果的なアピールができます。

さらに、分析ツールの活用によって、単に閲覧数・訪問数だけでなく、どの検索エンジンから流入が多いか、どのサイト経由でたどり着いたかなどの情報も得られます。

リンク先を設定することが可能

トラフィック目的では「Webサイト」「アプリ」「WhatsApp」「Messanger」の4つのリンクを設定できます。

ユーザーが広告のCTAをタップ、またはクリックすると、設定したリンク先が表示されます。リンク先のオプションは、広告セットの作成時に選んだコンバージョンの位置、広告のフォーマット、クリエイティブを考慮して選択されます。

広告の目的によってはFacebookイベントをリンク先に選択できる場合もありますが、トラフィック目的では「WhatsApp」「Messanger」のみです。

いずれもメッセージツールなので、広告をクリックしたユーザーと直接やり取りをかわしたいときに適しています。

さまざまな広告フォーマットを選べる

トラフィック目的のMeta広告では、以下の多彩な広告フォーマットから選べます。

  • 画像
  • 動画
  • カルーセル
  • スライドショー
  • コレクション

動画広告は一度に伝えられる情報量が多いうえ、視覚的に刺激的で、訴求力が強いクリエイティブを制作できるのが利点です。

スライドショー広告はスライドを使用し、ストーリー形式の広告を出稿できます。費用を抑えて、動画に匹敵する訴求力を発揮できるのが魅力です。

コレクション広告はメインビジュアルと商品画像を組み合わせて表示する広告で、スライド操作なく、一度に複数の画像をユーザーに届けられます。

以上のように、商材に合わせて柔軟にフォーマットを選択できるのが特徴です。ただし、広告手法を選ぶ際には、出稿目的との整合性を意識してください。

トラフィック目的の広告は検討機会の提供が主たる狙いです。リンク先へ確実に誘導できるか考え、フォーマットの選択やクリエイティブの作成に取り組みましょう。

トラフィック目的のメリット

Meta(Facebook)広告はフォーマットが分かりやすく、初心者でも簡単に出稿できます。Facebookの持つビッグデータを活用し、高いターゲティング精度が実現するのも利点です。

また、フェイスブック広告はリスティング広告と比べて安価な傾向があります。トラフィック目的の設定で効率的にアプローチでき、さらにコストを抑えられます。

トラフィック目的の具体的なメリットは次の通りです。

効果的な広告を簡単に配信できる

分かりやすいインターフェースに沿って項目を入力するだけで、Web広告の運用経験がなくても、簡単に配信できます。

Meta(Facebook)広告の配信までに必要な手順は次の通りです。

  1. Facebookアカウントの作成
  2. Facebook広告ビジネスマネージャアカウントの作成
  3. Facebookページの作成
  4. 広告アカウントの作成
  5. 広告の作成

最後の「広告の作成」は、キャンペーンの作成→広告セットの作成→広告の作成に分解できます。トラフィック目的は「キャンペーンの作成」で選ぶ項目です。

基本的には配信したい広告を選択し、予算や配信期間、支払方法などを設定するだけで、手軽に出稿できます。

Meta(Facebook)広告はターゲティングの精度が高く、トラフィック目的でアプローチしたい潜在顧客に対しても効率的に接触できます。

Facebookは実名登録が必須なので、アカウント作成時に年齢や性別、地域などのユーザーに関する幅広い情報を得られるのが利点です。

このビッグデータを活用して広告のターゲットを抽出するため、自社の商材に合致した層に効率よく広告を届けられます。

クリック単価が安い

Meta(Facebook)広告は、同じくWeb広告の一種であるリスティング広告と比べてクリック単価が安い傾向にあります。費用を抑えて、多量のアクセス数を集めるコストパフォーマンスに優れた方法です。

広告のクリックを得るために発生するコストをクリック単価(CPC)と呼びます。クリック単価はオークションで決まるため、狙うキーワードの競合が多いと高くなり、逆に低いと安くなります。

トラフィック目的を選択することで、よりコストを削減できます。クリックの可能性が高いユーザーに絞って広告が配信され、結果的にCPCを抑えられるためです。

クリエイティブの質やターゲティングの精度にも関係しますが、数十円程度のコストを実現している企業も存在します。

トラフィック目的のデメリット

トラフィック目的の大きなデメリットはフリークエンシー(同一のユーザーに対して何度も同じ広告が表示されること)の悪化を招くことです。

また、ターゲティング精度が高い反面、幅広いユーザーにアプローチを取るのは難しくなります。トラフィック目的の具体的なデメリットは、次の通りです。

フリークエンシーが悪くなる可能性がある

トラフィックにつながるユーザーに狙い撃ちで広告を配信するため、フリークエンシーは悪化します。

何度も同じ広告が表示されることに嫌気を感じたユーザーは、商材に対してネガティブな感情を抱くでしょう。本来、見込み顧客に複数回、広告を見せるのは悪い方法ではありません。しかしあまりにも頻度が高いと、逆に不快感を与えます。

Meta(Facebook)広告では、ユーザーから「非表示」や「報告」といったアクションを取ることも可能です。堪忍袋の緒が切れたターゲットが広告を非表示設定に切り替えると、逆効果です。

有力な潜在顧客層の優先順位が下がることで、結果としてクリック単価の悪化を招きます。

Facebookの運営企業Metaは、フリークエンシーの平均値を示しています。広告セット当たり1~2回が平均で、予算やターゲットの数、掲載期間によっては数値がより大きくなるようです。

フリークエンシーはFacebookの広告マネージャーから確認できます。

  1. 広告マネージャー内の「パフォーマンス」をクリック
  2. 「パフォーマンスとクリック数」をクリック
  3. 「フリークエンシー」の数値をチェック

※参考:Meta. 「フリークエンシー」

幅広いユーザーを狙うことは難しい

特定のターゲットに向けたトラフィック目的では、幅広いユーザー層に対するアプローチには向きません。

新規事業を始めたタイミングで認知拡大を優先したい場合、リーチ目的のほうが適しています。Meta(Facebook)広告の最適化機能が働き、数多くのユーザーに広告を届けます。

新サービスのローンチやキャンペーンの実施など幅広い層に接触したいなら、他の広告手法へ切り替えるのも一つの手です。

たとえば大手メディアの広告枠を借りて自社広告を出稿できる純広告は認知拡大に適しています。ただ費用は高額なので、予算との兼ね合いを考え、最適な判断をしてください。

トラフィック配信のポイント

トラフィック目的のポイントは次の通りです。

  • ターゲットにズレがないか精査する
  • 既存顧客を中心にニーズを分析する
  • コンバージョンにいたる導線も確保した戦略を練る
  • 広告の目的が正しいか再確認する

特定の層に限定して配信するトラフィック目的では、ターゲティングの精度が鍵を握ります。したがって、自社が考えているターゲット像が本当に正しいか精査が必要です。

具体的なニーズの把握が難しいなら、既存顧客や顕在層に目を向けるのがおすすめです。商材に魅力を感じている人たちが、思わず反応するポイントはどこか熟考しましょう。

コンバージョンを意識して訴求箇所を調整するのも重要です。トラフィック目的のMeta(Facebook)広告でクリックを集め、コンバージョンを目的とした別の施策でゴールを実現するというイメージを持ちましょう。

トラフィック配信とコンバージョン目的の施策でターゲットや訴求ポイントがずれると、せっかくの広告の効果も薄れてしまいます。

全体の流れを踏まえて、一貫した戦略を立てられるかどうかが、成否の分かれ目です。トラフィック配信からコンバージョン目的の施策に向かう導線が適切であれば、高い効果を見込めます。

Meta(Facebook)広告は「広告の配信」の目的の選び方ひとつで、パフォーマンスが大きく変わるのが特徴です。

さまざまなデータを連携して最適な配信方法・相手を選択するという性質は、裏を返すと、ターゲットを間違えると効果が出ないことを意味します。

ビジネスの目的が購入を増やすことにもかかわらず、トラフィック目的を選んでサイトやアプリへの誘導を重視してしまうと逆効果に終わるでしょう。

最大限の効果を得るためにも、ビジネスと合致した広告媒体を選ぶのが大切です。

Meta(Facebook)広告のトラフィック目的の活用方法

トラフィック目的を上手く活用する方法は次の通りです。

  • リターゲティング戦略を練る
  • 絶えず広告をブラッシュアップする
  • 目的を達成できる質の高いクリエイティブを制作する

Meta広告はリターゲティング戦略と相性が良いと言われています。一度広告を配信した相手に再度広告を見せることで、ターゲットを逃がさずアクセスへとつなげられます。しかもトラフィック目的で興味・関心がある層を抽出しているので、高精度です。

Meta広告では、リターゲティング配信機能も備わっています。事前に自社サイトにFacebookピクセルを組み込み、訪問済みのユーザーを認識することが可能です。

ユーザーIDに基づくトラッキングなので、正確にターゲットの動きを捉えられます。

クリックしたユーザーのリストを作成し、次の広告配信先を指定するのも有効です。他にも、リンク先を変えて複数の商材のトラフィックを増やす、特定のページのみユーザーを増やすよう誘導するなどもおすすめです。

ユーザーの反応を見ながら、広告のスタイルや内容を都度変えていく工夫も求められます。出稿の頻度や回数、時間帯、広告文などブラッシュアップできるポイントはいくつもあります。

フリークエンシーに問題があるなら出稿の頻度を減らし、ターゲットがFacebookを閲覧する時間帯と合わなそうなら、広告の時間帯を変更しましょう。

さまざまなパターンの広告を作成・投稿することで、ユーザーが喜ぶのはどのような内容か、何に対して行動を起こすほどの強い興味を示すのか検討がつくようになります。

Facebook広告はそれほど専門的な知識を必要とせず、Web広告の運用が初めてでも、低予算で成果を挙げやすい媒体です。

配信設定も比較的シンプルなので、競合に差をつけたいなら、クリエイティブの質が重要です。大前提として、トラフィックの目的と関連性が高い広告の制作が求められます。

商材と相性が良い手法は何か考え、必要に応じて需要が高まりつつある動画広告を取り入れて、トラフィックの向上を実現しましょう。

まとめ

Meta(Facebook)広告のトラフィック目的の活用によって、効率的にリードを獲得できます。広告出稿の手順はシンプルで、フォーマットも分かりやすいため、知識がなくても問題ありません。

しかし「Meta広告でなかなか成果が出ない」「自社にマッチするWeb広告は何か分からない」など、不安を抱える経営者や広告担当者は多いのではないでしょうか。

当社は15年以上にわたって、Web広告運用代行サービスを手がけるWebマーケティングの老舗企業です。運用アカウント数は474件(2024年3月時点)に達し、Googleにも認められた確かな運用力を備えています。

Meta広告をはじめ、リスティング広告やtwitter広告、Instagram広告、LINE広告の運用も得意とします。幅広い事業領域で培った経験や知見を武器に、Web広告全般に対応しています。

Meta広告で効果が出ずにお悩みなら、ぜひお気軽にご相談ください。

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