LINE広告とは? LINE広告とは? 配信面や課金形態、広告の出し方について解説

【監修】株式会社ジオコード Web広告事業 責任者
新井 政樹

LINE広告は、国内で広く利用されているコミュニケーションアプリ「LINE」を母体とする広告配信サービスです。幅広いユーザーを抱えており、機能も豊富なため、うまく活用できれば企業のマーケティングに役立てることができます。

この記事では、LINE広告の概要や配信面、課金形態、広告の出し方などを解説します。併せて、ターゲティングやキャンペーンの種類まで網羅的にご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

LINE広告とは?

そもそもLINEとは、友人や家族との1対1のチャットや、複数人でのグループチャットができるアプリです。メインの機能はテキストチャットですが、他にも音声・ビデオ通話やニュース、QRコード決済など、さまざまな機能を利用できます。

LINE広告は、LINEアプリはもちろん、LINEマンガなどのファミリーアプリ、提携している外部アプリで広告を配信できるサービスです。LINEは幅広い世代のユーザーが日常的に使用するアプリのため、リーチ力の高い広告プラットフォームだといえます。

以下は広告媒体としてのLINEの基本情報をまとめた表です。なお、いずれも国内でのデータになります。

月間アクティブユーザー数(※1)9,700万人(2024年3月末時点)
ユーザーの男女比(※2)男性: 46.7%
女性: 53.3%
ユーザーの年齢構成(※2)15~19歳: 7.9%
20~29歳: 15.0%
30~39歳: 17.3%
40~49歳: 22.6%
50~59歳: 19.5%
60歳以上: 17.7%

※1 参考: LINEヤフー for Business.「LINE広告の仕組みと特徴とは?配信面の種類や費用を総まとめ」(2024-08-20)
※2 参考: LINE キャンパス.「LINEのユーザーはどんな人?」(参照 2024-11-05)

LINE広告のメリット

LINE広告のメリットには以下の3つが挙げられます。

  • 圧倒的にユーザー数が多い
  • 幅広いユーザー層にリーチできる
  • ターゲティングの精度が高い

それぞれの点について説明します。

圧倒的にユーザー数が多い

LINE広告を利用するメリットの一つに、圧倒的にユーザー数が多いことが挙げられます。国内に9,700万人以上いるアクティブユーザーにリーチでき得ることは、大きな強みといえるでしょう。

また2022年の調査により、SNS利用者のうち「LINEのみ」を利用するユーザーは41.2%に上ることが分かりました(※)。SNS広告の中でも、LINE広告でしかアプローチできないユーザーが多くいることが分かります。

※参考: LINEヤフー for Business.「LINE広告の仕組みと特徴とは?配信面の種類や費用を総まとめ」(2024-08-20)

幅広いユーザー層にリーチできる

幅広いユーザー層にリーチできることも、LINE広告のメリットです。

LINEユーザー2,060人を対象に行われた調査によると「LINEを毎日利用する」と回答した人が、15~69歳のいずれの年代においても60%以上いました。特に女性は全ての年代で70%以上の人が毎日LINEを利用していることが分かっています。

またLINEは地域による利用率の差が比較的少ないことも特徴です。居住地ごとのLINEユーザーの割合は、おおむね日本の人口分布比率と一致します。

※参考: LINEキャンパス.「LINEのユーザーはどんな人?」(参照 2024-11-05)

ターゲティングの精度が高い

ターゲティングの精度が高いことも、LINE広告のメリットとして挙げられます。LINE広告ではLINEが保有する膨大な行動データに基づく、精度の高い自動ターゲティング機能の利用が可能です。

また年齢や性別、地域、関心などを指定して細かく広告のターゲットを絞り込むこともできます。

LINE広告の配信面

LINE広告の配信面は、主に以下に挙げる18種類があります。

  • トークリスト
  • LINE NEWS
  • LINE VOOM(旧タイムライン)
  • ウォレット
  • LINEマンガ
  • LINEポイントクラブ
  • LINEブランドカタログ
  • LINEチラシ
  • LINEクーポン
  • LINEマイカード
  • ホーム
  • LINE Monary
  • LINEオープンチャット
  • LINE公式アカウント
  • アルバム
  • LINE GAME公式アカウント
  • LINEファミリーアプリ
  • LINE広告ネットワーク

それぞれの配信面の概要や特徴を解説します。

トークリスト

トークリストは、LINEの主機能であるトーク一覧画面のことです。LINEアプリの機能の中でも最もアクティブ性が高く、多くのユーザーが利用します。

広告はリストの最上部に表示され、広告をタップすると商品やサービスのランディングページへ遷移します。

LINE NEWS

LINE NEWSは前日~当日の出来事をピックアップして掲載するニュース機能です。アクティブユーザー数が多く、月間PVは154億以上を誇ります(※)。

LINE NEWSのユーザーには、新しい商品やサービスを積極的に試す人が多いのが特徴です。新製品の発売情報などと相性が良い配信面だといえるでしょう。

広告はニュースタブのトップページや、記事一覧ページなどに表示されます。

※参考: LINEヤフー for Business.「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」.”LINE広告の強味”(2024-09-25)

LINE VOOM(旧タイムライン)

LINE VOOMは、主に動画コンテンツの投稿を通じてユーザー同士でコミュニケーションを楽しめる機能です。タイムライン機能に置き換わる形で提供が始まりました。

LINE VOOMでの広告は通常の投稿の間に表示されるため、ユーザーに違和感を与えにくいことが特徴です。また自社のLINE公式アカウントのブロック状況を問わず、全ユーザーに広告が表示されます。

ウォレット

ウォレットは、LINEが提供する金融系サービスがまとまっている画面です。モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」をはじめ「LINE証券」や「LINEポイントクラブ」などさまざまなサービスへの入口となっています。

お得情報や金融への感度が高い月間4,700万人以上(※)のユーザーにリーチでき得る配信面です。

※参考: LINEヤフー for Business.「LINE広告 配信面」(参照 2024-11-05)

LINEマンガ

LINEマンガは、約43万点のマンガをスマートフォンやタブレットで楽しめる電子コミックアプリです。累計ダウンロード数は4,000万以上で、国内マンガアプリの中でNo.1となっています。

LINEマンガのユーザーのうち、4割近い人がアプリをほぼ毎日利用していることが分かっており、広告を目にしてもらえるチャンスが多い配信面といえます。

※参考: LINEヤフー for Business.「LINE広告 配信面」(参照 2024-11-05)

LINEポイントクラブ

LINEポイントクラブは、特定のLINE公式アカウントの追加や対象サービスへの会員登録といったミッションをクリアすることで「LINEポイント」をためられるサービスです。たまったLINEポイントはLINE Payでの支払い時に使える他、PayPayポイントに交換することもできます。

お得情報への感度が高いユーザーへリーチしやすい配信面といえます。

LINEブランドカタログ

LINEブランドカタログは、LINEアプリ上でさまざまな商品を購入できるショッピングサービスです。商品カテゴリはファッションから家電、文房具まで多岐にわたります。

掲載アイテム数の拡張や機能改善が続けられており、今後も注目の配信面です。

LINEチラシ

LINEチラシは、これまで紙での配布が主流だった折込チラシを、スマートフォンで閲覧できるデジタルチラシサービスです。チラシの内容は近隣店舗の情報など、LINEユーザーごとにパーソナライズされます。

購買意欲の高いユーザーにアプローチできる配信面です。

LINEクーポン

LINEクーポンは、全国の飲食店やコンビニ、レジャー施設などでクーポン画面を提示するだけでお得に飲食・買い物ができるサービスです。

普段からお得情報に敏感な、幅広い年代のユーザーに利用されています。中でもユーザーのボリューム層である40~50代の女性へリーチしやすい配信面です。

LINEマイカード

LINEマイカードは、お店のポイントカードや会員証をLINEアプリ内でまとめて管理できるサービスです。ウォレットタブやLINEマイカードの公式アカウントが、LINEマイカードへの主な流入経路となっています。

ユーザーの年齢層は10代から50代以降まで幅広く、男女比は約4:6と女性がやや多いです。

ホーム

ホームは友だちやグループの一覧が表示される画面です。また各種サービス・機能への入り口となっているため、多くのユーザーの目に触れる魅力的な配信面といえます。広告は画面下部などに表示されます。

LINE Monary

LINE Monaryは、LINEアプリのウォレットタブやLINE Monaryの公式アカウントからアクセスできる、お金に関する情報を提供するサービスです。節約や保険、投資など暮らしに役立つ幅広いテーマのコンテンツを展開しています。

LINE Monaryへの広告配信では、金融情報やお得情報に敏感なユーザーへのリーチが期待できるでしょう。

LINEオープンチャット

LINEオープンチャットは、LINEの友だちになっていないユーザーともチャットができるサービスです。年代や趣味などの共通点がある人同士で、トークや情報交換ができます。グループトークには最大5,000人まで参加可能で、LINEに登録している名前とプロフィール画像は同期されません。

広告はトーク画面の上部などに表示されます。

LINE公式アカウント

LINE公式アカウントは、LINE上で企業や店舗の専用アカウントを作成できる機能です。友だち追加してくれたユーザーと双方向のコミュニケーションができます。

広告はトーク画面の上部に掲載されます。ただし、必ず表示されるわけではなく、LINE公式アカウントのオーナー側が設定した場合に限り配信される点は把握しておきましょう。

アルバム

LINEのアルバム機能は、ユーザーが友だち同士やグループ内で写真を共有できる機能です。イベントの様子や大切な人との思い出を振り返る場として、多くのユーザーに利用されています。

広告はアルバムや写真を一覧で見る画面の上部などに配信されます。2023年12月末時点で日本のLINEユーザーの3分の1以上がアルバムを使用しており、多くの人の目に触れやすい配信面でしょう。

LINE GAME公式アカウント

LINEが提供するゲームアプリの公式アカウントです。LINE GAME公式アカウントを友だち追加すると、ユーザーはゲームに関する最新情報や特典を受け取れます。

LINE GAME公式アカウントでは、トーク画面の上部に広告が表示されます。

LINEファミリーアプリ

LINEファミリーアプリは、LINEが提供するツールやゲーム、カメラなどのアプリの総称です。ファミリーアプリの種類は、エンターテインメント系から便利なツールまで多岐にわたるため、幅広いユーザーにリーチできます。

広告の表示場所はアプリにより異なるため、商材に合わせた効果的な配信先を選びましょう。

LINE広告ネットワーク

LINE広告ネットワークは、LINEアプリやLINEファミリーアプリだけでなく、提携する外部のアプリにも広告を配信できる仕組みです。提携しているアプリは「DELISH KITCHEN」や「FiNC」をはじめとして11,000以上もあり、幅広いユーザーへの広告配信ができます。

また提携アプリへの広告配信でも、LINE広告の精度の高いターゲティングを使用可能です。

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LINE広告のクリエイティブの種類

LINE広告で利用できる広告形式は大きく「静止画クリエイティブ」と「動画クリエイティブ」の2つに分けられます。以下ではそれぞれのクリエイティブの特徴や、対応する配信面について解説します。

静止画クリエイティブ

静止画クリエイティブは、動画と比べて少ないコストで制作できることが魅力です。伝えられる情報量は限られますが、動画のようにシーンが遷移しないため伝えたいメッセージが常に表示されることが強みといえます。

LINE広告で利用できる静止画クリエイティブは「Card」「Square」「Carousel」「画像(小)」「画像(アニメーション)」の5種類があります。各配信面への対応状況は以下の通りです(※)。

配信面静止画クリエイティブ
CardSquareCarousel画像(小)画像(アニメーション)
トークリスト×
LINE NEWS×
LINE VOOM(旧タイムライン)××
ウォレット×
LINEマンガ×××
LINEポイントクラブ××
LINEブランドカタログ×
LINEチラシ××
LINEクーポン×
LINEマイカード×××
ホーム×
LINE Monary×
LINEオープンチャット××
LINE公式アカウントのトークルーム××
アルバム××
LINE ENTERTAINMENT公式アカウント××
LINE GAME公式アカウント××
LINEファミリーアプリ××
LINE広告ネットワーク××

「Card」と「Square」は、全ての配信面に対応するベーシックなクリエイティブです。Cardは横長、Squareは正方形の画像をそれぞれ用います。

「Carousel」は、正方形の画像をスライド式で表示させるクリエイティブです。一つの広告枠に対して最大10枚の画像を掲載できます。

その他、トークリストの最上部などの限られたスペースに広告を掲載できる「画像(小)」や、最長4秒までの簡単な動きを付けられる「画像(アニメーション)」というクリエイティブも利用できます。

※出典: LINEヤフー for Business.「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」.”掲載面×フォーマット一覧”(2024-09-25)

動画クリエイティブ

動画クリエイティブは、リッチな演出でユーザーの注目を集めやすいことが魅力です。制作コストの高さは難点ですが、静止画よりも多くの情報をユーザーに伝えられます。

LINE広告で利用できる動画クリエイティブは「Card」「Square」「Vertical」「動画(小)」の4種類があります。各配信面への対応状況は以下の通りです(※)。

配信面動画クリエイティブ
CardSquareVertical動画(小)(16:9)動画(小)(1:1)動画(小)友だち追加用(1:1)
トークリスト×
LINE NEWS×××
LINE VOOM(旧タイムライン)×××
ウォレット×
LINEマンガ××××
LINEポイントクラブ×××
LINEブランドカタログ××××
LINEチラシ××××
LINEクーポン×××
LINEマイカード××××
ホーム×××
LINE Monary×××
LINEオープンチャット×××
LINE公式アカウントのトークルーム××××××
アルバム××
LINE ENTERTAINMENT公式アカウント××××××
LINE GAME公式アカウント××××××
LINEファミリーアプリ×××
LINE広告ネットワーク×××

動画クリエイティブでは、画像クリエイティブと同様の「Card」や「Square」の他、「Vertical」と「動画(小)」を利用できます。

「Vertical」は画面比率9:16の縦長のフォーマットです。スマートフォンの画面いっぱいに動画が再生されるため、ユーザーへの強い訴求力が期待できます。

また「動画(小)」は、トークリスト上部などの限られたスペースに動画広告を掲載したい場合に有効なクリエイティブです。

※出典: LINEヤフー for Business.「LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告」.”掲載面×フォーマット一覧”(2024-09-25)

LINE広告のターゲティング

広告配信で成果を得るには、ユーザーの属性情報や行動データに基づき、商品やサービスとの相性が良さそうな人を絞り込む「ターゲティング」が重要です。

後述する自動ターゲティング機能を除くと、LINE広告では主に下記4種類のターゲティング機能を利用できます。

  • オーディエンスセグメント配信
  • オーディエンス配信
  • LINEアカウントの友だちオーディエンス配信
  • 類似配信

それぞれについて解説します。

オーディエンスセグメント配信

オーディエンスセグメント配信は、年齢や性別、地域、興味関心などのセグメントをそれぞれ指定して、条件に合うユーザーに広告を配信する機能です。

例えば、ミドル世代向けのジュエリーブランドを東京で展開するケースでは、下記のような条件設定が考えられます。

  • 年齢セグメント: 40~50代
  • 性別セグメント: 女性
  • 地域セグメント: 東京都に在住、または勤務
  • 趣味・関心セグメント: ファッション(アクセサリー)

自社の商品やサービスのターゲットユーザーに合わせた条件を指定することで、広告効果が高まるでしょう。

オーディエンス配信

オーディエンス配信は、ユーザーのオンライン上での行動データに基づき、特定の対象に広告を配信する機能です。

例えば、すでにLINE広告経由で商品を購入したことがあるユーザーに対し、2回目の購入を促す広告を配信できます。反対に商品を購入済みのユーザーを除外することも可能です。

他にも、Webサイトへの訪問の有無やアプリ上での特定のアクション、電話番号などをターゲティングの条件として使用できます。

LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信

LINEでは企業や店舗が専用のアカウントを作成し、友だち追加してくれたユーザーへ情報発信できる「LINE公式アカウント」という機能が提供されています。

LINE広告では、LINE公式アカウントに友だち登録しているユーザーを対象に広告を配信することも可能です。

すでにLINE公式アカウントを運用している場合には、うまく活用しましょう。

類似配信

類似配信は、アップロードした顧客情報やこれまでにコンバージョンしたターゲットの情報などをもとに、類似したユーザーを新たに探して広告を配信する機能です。

元の設定から、どの程度ターゲットを拡張するかを1~15%の間で選択でき、サイズを絞るほどコンバージョンが期待できますが、ターゲットの母数は少なくなります。アクションを起こさせたいのか、認知度を高めたいのかなどの目的に応じて、設定を調整すると良いでしょう。

LINE広告のその他の機能

LINE広告では、ここまでに紹介した主要な機能の他にも、目的や状況に応じて役立てられるさまざまな機能が提供されています。ここではLINE広告のその他の機能について解説します。

自動ターゲティング機能

自動ターゲティング機能は、ユーザーの行動データを収集し、さらにアクションが見込めるターゲットを自動で見つけ出す機能です。

自動ターゲティング機能を利用するには、まず48時間のデータ収集が必要となります。その後、収集されたデータに基づき、最適なターゲットへと広告が配信されるため、成果に結びつきやすい広告配信が可能です。

なお自動ターゲティング機能は、自動入札を設定している場合のみ使用できます。

プレースメント機能

プレースメント機能は、広告の配信先を配信面単位で指定できる機能です。プレースメント機能を使うことで、配信面ごとに広告のクリエイティブやターゲティング、予算などを変更できます。

また配信面別にパフォーマンスレポートを出力でき、それぞれの条件設定での実績を確認可能です。

LINE Dynamic Ads

LINE Dynamic Adsは、ユーザーがサイト上で商品を閲覧した履歴に基づき、興味がありそうな商品の広告を表示する機能です。一人ひとりに最適化された広告配信ができるため、高い効果が期待できます。

また商品単位でリンク先を変更できるため、購入につながりやすいことも特徴です。

自動最適化配信

自動最適化配信は、あらかじめ設定した目標を達成できるよう、自動で入札を調整してくれる機能です。機械学習により入札が最適化されるため配信効果の向上が見込まれる他、広告運用の手間を減らせます。

自動最適化の対象として設定できる指標は下記の通りです。

  • ウェブサイトのクリック
  • コンバージョン
  • アプリのインストール
  • アプリのエンゲージメント
  • 友だち追加
  • 動画の再生
  • リーチ

なお機械学習には、広告グループごとに約40のイベント発生が必要です。自動最適化の学習に十分なイベント数が確保できない場合は、アカウントに蓄積された情報や類似する他の広告情報をもとに自動入札が行われます。

A/Bテスト機能

A/Bテスト機能は、それぞれ異なる配信設定をした広告同士を比較し、最も効果的な配信設定を見つけるための機能です。A/Bテストができる設定項目は以下の3つがあります。

  • クリエイティブ
  • ターゲティング
  • 最適化と入札

広告のビジュアルや訴求文言の良し悪しの検証ができる他、ターゲットや入札方法による広告効果の違いも確かめることが可能です。

A/Bテストを繰り返すことで、どの要素が広告効果に最も影響を与えるのかを明確にでき、だんだんと広告を最適化していけるでしょう。

日予算最適化

日予算最適化は、キャンペーン単位で設定した日予算を、パフォーマンスに応じて各広告グループに自動配分する機能です。

例えば、日予算を10,000円に設定したキャンペーンがあり、A~Cの広告グループで構成されているとします。日予算最適化を利用すると、以下のように予算の振り分けがされるイメージです。

  • パフォーマンスが高いグループAには、7,000円を割り当てる
  • パフォーマンスが中程度のグループBには、3,000円を割り当てる
  • パフォーマンスが低いグループCには、予算を割り当てない

日予算最適化を利用することで、上記のように効率的な予算運用ができます。また、手動で

予算を調整する手間が省けることもメリットです。

ブランドリフトサーベイ

LINE広告では、広告やブランド、商品・サービスを対象とするブランドリフト調査を実施できます。具体的には下記のような項目に対して調査が可能です。

  • 広告認知度
  • ブランド認知度
  • 利用経験
  • 好意度
  • 利用意向

ブランドリフトサーベイでは、広告接触の有無でユーザーを分類し、それぞれのユーザーに対し調査を行います。各ユーザーの反応や考えを把握することで、その後の広告配信やマーケティングに生かせるでしょう。

LINE広告のキャンペーンの種類

LINE広告では、キャンペーンを以下の8種類の中から選べます。

  • ウェブサイトへのアクセス
  • ウェブサイトコンバージョン
  • アプリのインストール
  • アプリのエンゲージメント
  • 動画の再生
  • 友だち追加
  • 商品フィードからの販売
  • リーチ

広告配信によってどのような目標を達成したいのかを考えて、適切なキャンペーンを選択しましょう。

ウェブサイトへのアクセス

「ウェブサイトへのアクセス」は、ユーザーを特定のウェブサイトへ誘導し、訪問者数を増やすことを目指すキャンペーンです。新商品やイベントの告知をしたいときや、サービス内容やブランドの認知向上を図る場合におすすめです。

ウェブサイトコンバージョン

ウェブサイトへ誘導した上で、何かしらのアクションへとつなげたい場合は「ウェブサイトコンバージョン」をキャンペーンとして設定すると良いでしょう。サイト内での商品の購入や資料請求といったコンバージョンの増加に期待ができます。

アプリのインストール

「アプリのインストール」は、ユーザーに自社のモバイルアプリをダウンロードしてもらうことを目指すキャンペーンです。このキャンペーンを選ぶことで、アプリのインストール数を最大化させる自動入札のオプションを利用できます。

アプリのエンゲージメント

ユーザーにアプリをインストールしてもらった上で、さらにエンゲージメントイベントを増やしたい場合には「アプリのエンゲージメント」を選ぶと良いでしょう。アプリの起動回数の増加に期待できる他、休眠中のユーザーへのリーチもできます。

動画の再生

「動画の再生」は、ユーザーに動画コンテンツを視聴してもらい、商品やサービスの認知度向上を目指すキャンペーンです。新商品のプロモーション動画などを多くの人に見てもらいたい場合におすすめです。

友だち追加

企業や店舗のLINE公式アカウントの友だち数を増やしたい場合には「友だち追加」をキャンペーンとして設定するのがおすすめです。LINE公式アカウントの友だち数を増やすことで、クーポンや特典の提供など、リピーターとの関係性強化に役立てられます。

商品フィードからの販売

「商品フィードからの販売」は、ユーザーが興味を示した商品を広告に表示し、認知拡大や購入促進を目指すキャンペーンです。ウェブサイトやアプリで購入には至らなかったユーザーに対し、再び購入を促せます。

リーチ

「リーチ」は広告をより多くのユーザーに届けることを目指すキャンペーンです。広告のリーチ(広告が表示されたユーザー数)を増やすように最適化されますが、併せてフリークエンシー(同一ユーザーへの広告表示回数)の上限を設定しておけば、ユーザーに悪い印象を与えるリスクを減らせます。

LINE広告の課金形態と費用相場

LINE広告の課金形態は「クリック課金」「インプレッション課金」「友だち追加ごとに課金」の3種類です。さらに入札方法は手動、または自動から選べます。

ただし、キャンペーンの種類により、設定できる課金形態と入札方法が異なります。以下の表を参考にしてください(※)。

キャンペーンの種類手動入札自動入札
クリック課金インプレッション課金友だち追加ごとに課金クリック課金インプレッション課金友だち追加ごとに課金
ウェブサイトへのアクセス×××
ウェブサイトコンバージョン××
アプリのインストール××
アプリのエンゲージメント××
動画の再生××××
友だち追加×××
商品フィードから販売×××
リーチ××××

※参考: LINEヤフー for Business.「LINE広告の仕組みと特徴とは?配信面の種類や費用を総まとめ」.”2-4. LINE広告の入札価格”(参照 2024-11-01)

課金形態

先述のように、LINE広告の課金形態は3種類あります。

クリック課金(CPC)

クリック課金は、ユーザーが広告をクリックした際に費用がかかる課金形態です。広告が表示されるだけでは課金が発生しないため、興味を持ったユーザーに絞ってコストをかけられます。

インプレッション課金(CPM)

インプレッション課金は、広告が1,000回表示されるごとに費用がかかる形態です。広告の表示回数を増やしたい場合に適しています。

友だち追加ごとに課金

LINE公式アカウントの友だち追加ごとに課金される形態も選べます。成果に結びついて初めて課金されるため、コストパフォーマンスが高まりやすいのが特徴です。

最低入札価格

LINE広告には、キャンペーンの種類や入札方法に応じた最低入札金額が設定されています。詳しくは下記の一覧表を参考にしてください(※)。

キャンペーンの種類入札方法最適化の対象課金タイプ最低入札価格
ウェブサイトへのアクセス手動CPC24円/クリック
CPM200円/1,000インプレッション
自動クリック数CPC36円/クリック
ウェブサイトコンバージョン手動CPC24円/クリック
CPM200円/1,000インプレッション
自動コンバージョン数CPM1,200円/コンバージョン
クリック数CPC36円/クリック
アプリのインストール手動CPC24円/クリック
CPM200円/1,000インプレッション
自動インストール数CPM100円/インストール
インストール数CPC100円/インストール
SKAdNetworkインストール数CPM100円/インストール
SKAdNetworkインストール数CPC100円/インストール
クリック数CPC36円/クリック
アプリのエンゲージメント手動CPC24円/クリック
CPM200円/1,000インプレッション
自動オープンイベント数CPC200円/オープン
オープンイベント数CPM200円/オープン
購入イベント数CPC200円/購入イベント
購入イベント数CPM200円/購入イベント
動画の再生手動CPM200円/1,000インプレッション
100%再生数CPM2円/動画の100%再生
自動3秒再生数CPM1円/動画の3秒再生
友だち追加手動友だち追加ごと50円/友だち追加
CPM200円/1,000インプレッション
自動友だち追加数友だち追加ごと75円/友だち追加
商品フィードから販売手動CPC1円/クリック
自動コンバージョン数CPM1円/コンバージョン
クリック数CPC1円/クリック
リーチ手動CPM200円/1,000インプレッション
自動リーチ数CPM200円/1,000インプレッション

※参考: LINEヤフー for Business.「LINE広告の仕組みと特徴とは?配信面の種類や費用を総まとめ」.”2-4. LINE広告の入札価格”(参照 2024-11-01)

広告予算の目安の計算方法

LINE広告の予算の目安は、下記の計算方法で求められます。

上記のように広告予算の目安は、目標とする顧客獲得単価(CPA)に目標とするコンバージョン(CV)の数を掛けることで概算が可能です。

例えば、オンライン英会話サービスの新規会員獲得のために、LINE広告を出稿する場合を想定して試算してみましょう。今回は、条件を以下のように設定します。

  • 目標CPA: 3,000円
  • 月間の目標コンバージョン数: 50件

この条件で計算すると、3,000円 × 50件 = 150,000円となり、月間の広告費用の目安は15万円となります。

ただし、目標CPAや目標CV数があまりにも現実離れしていると、妥当な広告費用とはなりません。運用実績などを参考に、適宜目標の見直しも行ってください。

LINE広告の出し方

LINE広告の出し方は下記の5ステップです。

  1. LINEビジネスIDを取得する
  2. 広告アカウントを作成する
  3. クレジットカードを登録する
  4. LINE Tagを設置する
  5. 広告配信の設定をする

まず、LINE広告を出すには「LINEビジネスID」並びに「広告アカウント」が必要です。オンライン申し込みページから発行してください。請求先のクレジットカードの登録も忘れずに行いましょう。なお、アカウント作成後に広告アカウント審査があります。審査には3~5営業日かかるため、あらかじめ把握しておきましょう。

LINE Tagの設置は広告の効果を測るために必要な工程です。ウェブサイトにタグを設置しておくことで、広告経由のコンバージョンなどを測定できるため、必ず設定しておきましょう。

最後に広告のキャンペーンや配信面、クリエイティブといった配信設定を行えば完了です。LINE広告では、ここまでの出稿の流れを全てオンラインで行えます。

LINE広告の注意点

LINE広告では、広告として掲載できない業種や商材、また掲載に当たり特別な注意が必要な商材があります。以下で紹介する内容を確認の上、ガイドライン違反とならないよう気を付けてください。

掲載不可の業種・商材

LINE広告には、ガイドラインに基づき掲載が禁止されている業種・商材があります。具体的には下記の通りです(※)。

  • 宗教関連
  • ギャンブル関連等(公営競技・公営くじは除く)
  • アダルト関連
  • 出会い系、マッチングサイト等(一部当社が認めた場合を除く)
  • 連鎖販売取引
  • たばこ、電子タバコ(一部当社が認めた場合を除く)​
  • 武器全般、毒物・劇物
  • 未承認医薬品・医療機器等
  • ネット関連ビジネス(情報商材、自己啓発セミナー等)
  • チケット転売業
  • その他弊社が不適合と判断した業種・業態、商品・サービス

現金を扱うギャンブル施設だけでなく、賭博に該当するオンラインゲームなども掲載禁止となります。また毒物・劇物には脱法ドラッグや合法ハーブなども含まれます。

※出典: LINEヤフー for Business.「LINE広告の仕組みと特徴とは?配信面の種類や費用を総まとめ」.”7-1. 広告掲載の可否基準”(参照 2024-11-05)

掲載に当たって注意が必要な商材

広告の掲載はできるものの、使ってよい文言などに制約がある商材もあります。以下は掲載に当たり注意が必要な商材の例です。

  • 中古品
  • アルコール飲料
  • コンタクトレンズ
  • 宝くじ、スポーツ振興くじ
  • 電子書籍、コミック

例えば中古品販売の広告を載せる際には、古物営業法に基づきランディングページもしくは企業のホームページ内に、古物商の許可番号と公安委員会名の記載が必要です。

また、コンタクトレンズの場合は、広告内に「処方箋不要」や「検査不要」など、医療機関の受診が不要だと誤認させる可能性がある表現を使用してはいけません。

広告掲載に当たり注意が必要なその他の商材や、具体的な留意点については「LINE広告審査ガイドライン」でご確認ください。

まとめ

LINE広告は、LINEアプリやLINEマンガなどのファミリーアプリ、提携している外部アプリで広告を配信できるサービスです。圧倒的なユーザー数の多さやターゲティングの精度に強みがあり、リーチ力の高い広告プラットフォームだといえます。さまざまある配信面やクリエイティブ、ターゲティングを最適化し、企業のマーケティングに役立ててください。
社内のリソースだけでLINE広告を運用するのが困難な場合には、株式会社ジオコードのLINE広告運用代行をぜひご利用ください。お客さまの目的や広告運用状況に合わせて、当社のコンサルタントが最適なLINE広告運用プランをご提案いたします。