配信前に“届く規模”が見える──Yahoo!ディスプレイ広告にシミュレーション機能が追加

【監修】株式会社ジオコード Web広告事業 責任者
新井 政樹

Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)に、オーディエンスサイズを事前に確認できるシミュレーション機能が追加されました。

このアップデートにより、広告配信前の段階で「その設定でどれくらいのユーザーに届くのか」を把握できるようになり、配信設計の精度向上が期待されます。

Web広告アカウント無料診断実施中

シミュレーション機能とは何か

今回追加されたシミュレーション機能は、設定しているターゲティング情報をもとに、想定されるオーディエンスサイズの推定値を表示する機能です。

これまでディスプレイ広告では、「ターゲットを絞りすぎて配信量が出ない」「逆に広すぎて無駄配信が多い」といった問題が、配信開始後でないと分かりにくいケースがありました。

シミュレーション機能を使えば、こうしたリスクを事前に把握できます。

対象となるキャンペーンと表示画面

この機能は、PayPayギフトを除くすべてのキャンペーン目的で利用可能です。
表示される画面は以下の通りです。

  • キャンペーンから広告までの一括作成画面
  • 広告グループ作成画面
  • 広告グループ編集画面

広告設定の流れの中で自然に確認できるため、新規作成時だけでなく、既存キャンペーンの改善にも活用しやすい設計となっています。

シミュレーションで分かること・分からないこと

シミュレーション機能で分かるのは、現在のターゲティング条件を前提としたオーディエンスサイズの推定値です。

一方で、以下の点には注意が必要です。

  • スマートターゲティングの設定は推定値に反映されない
  • Yahoo! JAPANおよびLINEの提携パートナーへの配信は含まれない

あくまで「設定条件ベースの目安」として捉えることが重要です。

推定値が表示されないケースに注意

すべての設定で必ず推定値が表示されるわけではありません。
以下の条件に当てはまる場合、オーディエンスサイズは表示されません。

  • プレイスメントリストに登録されているURLが、配信・除外合わせて1,000件以上ある場合
  • 半径エリアターゲティングを設定している場合

細かく制御した配信設定では、シミュレーションが使えないケースがあるため、事前に仕様を把握しておく必要があります。

数値はユニークユーザー数ではない

表示されるオーディエンスサイズは、実際のユニークユーザー数と一致しない場合がある点にも注意が必要です。

同一ユーザーであっても、

  • ログイン状況の違い
  • 複数デバイスの利用

などの要因によって、重複してカウントされる可能性があります。
そのため、推定値はあくまで「配信規模感をつかむための指標」として活用するのが適切です。

広告運用における活用メリット

今回のシミュレーション機能追加により、広告運用では次のようなメリットが期待できます。

  • ターゲティングが狭すぎ・広すぎないかを事前に確認できる
  • 配信ボリューム不足による機会損失を防げる
  • 初期設計の精度が上がり、改善スピードが向上する

特に、限られた予算内で成果を求められる運用型広告では、配信前の見立て精度が成果を大きく左右します。

運用者が意識すべきポイント

シミュレーション機能は便利ですが、数値だけを見て判断するのは危険です。

  • 商材や目的に合ったターゲティングか
  • 想定ユーザー像と乖離していないか
  • 配信後の実績とどう差が出るか

といった視点を持ち、あくまで判断材料の一つとして活用することが重要です。

まとめ

Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)に追加されたシミュレーション機能は、配信設計の不確実性を下げるための実用的なアップデートと言えます。

事前にオーディエンス規模を把握できることで、「出してみないと分からない」運用から一歩進んだ広告設計が可能になります。

ディスプレイ広告を日常的に運用している方は、この新機能を活用し、より精度の高い配信戦略につなげてみてはいかがでしょうか。