Yahoo!広告の動画配信が広がる?インストリーム広告の全広告主開放で変わるWeb広告戦略

【監修】株式会社ジオコード Web広告事業 責任者
新井 政樹

LINEヤフー株式会社は2026年2月5日、「Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)インストリーム広告」を全広告主向けに提供開始しました。これにより、Yahoo!広告のアカウントを持つ広告主であれば、これまで一部広告主向けだったインストリーム広告を利用できるようになりました。動画広告をより多くのユーザーへ届けたい企業にとって、配信機会が広がる重要なアップデートです。

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インストリーム広告とは何か

インストリーム広告とは、動画コンテンツの再生前や再生中など、動画視聴の流れの中で表示される広告です。ユーザーがすでに動画を見る状態にあるため、静止画広告や通常のバナー広告と比べて、視認されやすい点が特徴です。

LINEヤフーの発表によると、今回のインストリーム広告はPC、スマートフォン、コネクテッドTVなど複数のデバイスに配信できます。動画視聴がスマートフォンだけでなくテレビ画面にも広がる中で、生活者との接点を増やせる広告メニューといえます。

全広告主向け提供で何が変わるのか

大きな変化は、利用できる広告主の範囲が広がったことです。これまではLINEヤフーの営業担当者がついている一部広告主向けに先行提供されていましたが、今後はYahoo!広告のアカウントを持っていれば誰でも利用できます。

これにより、大手企業だけでなく、中小規模の広告主でも動画配信面を活用しやすくなります。認知拡大、新商品の訴求、サービス理解の促進など、短時間で情報を伝えたい施策との相性は高いでしょう。

高い視聴完了率と幅広いリーチが強み

インストリーム広告の強みとして注目したいのが、視聴完了率の高さです。LINEヤフーによると、インストリーム広告の平均視聴完了率は95%以上とされています。動画番組の中で自然に広告が表示されるため、ユーザーに最後まで見てもらいやすい点が特徴です。

また、月間4,000万人以上のユーザーにアプローチできる点もメリットです。動画広告は制作コストがかかる一方で、配信先が限られると十分な効果を得にくい場合があります。今回の提供拡大により、動画クリエイティブをより広いユーザー層へ届けられる可能性が高まりました。

ABEMA対応で動画広告の活用幅も拡大

今回の動きとあわせて押さえておきたいのが、ABEMAへの配信対応です。LINEヤフーは2026年1月に、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)インストリーム広告からABEMAへの配信を開始しています。

ABEMAのような動画配信サービスへの配信に対応することで、広告主はより動画視聴に集中しているユーザーへ接触しやすくなります。特に、テレビに近い視聴体験を持つコネクテッドTVでの配信は、ブランド認知や印象形成を狙う施策と相性が良いと考えられます。

活用時に注意したいポイント

ただし、インストリーム広告は「配信できるようになったから出せばよい」というものではありません。動画広告は、冒頭数秒で興味を引けるか、伝えたい内容が短時間で理解できるかが重要です。

また、認知目的なのか、比較検討を促したいのかによって、動画の構成も変える必要があります。たとえば認知拡大ならブランド名やベネフィットを早い段階で見せることが重要です。一方でサービス理解を深めたい場合は、課題提起から解決策までを簡潔に伝える設計が求められます。

動画広告はより身近な運用手段へ

今回の全広告主向け提供により、Yahoo!広告における動画広告の活用ハードルは下がりました。PC、スマートフォン、コネクテッドTVなど複数デバイスに配信でき、さらに動画配信サービスへの接点も広がっています。

今後は、検索広告や通常のディスプレイ広告だけでなく、動画広告を組み合わせた広告設計がより重要になるでしょう。特に、商品やサービスの魅力を短時間で伝えたい企業にとって、インストリーム広告は検討する価値のある選択肢です。全広告主が利用できるようになった今、自社の広告目的に合うかを見極めながら、動画配信の活用を進めていくことが大切です。