検索から購入までが“会話で完結”──GoogleがAIモードとGeminiに搭載した次世代ショッピング体験とは

【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一

検索して、比較して、在庫を調べて、購入する。
これまで複数のサイトやアプリを行き来していた購買行動が、GoogleのAIだけで完結する時代が現実味を帯びてきました。

2025年11月13日、Googleは「AIモード」と生成AI「Gemini」に、購買を支援する3つの新しいショッピング機能を追加したと発表しました。
これにより、商品探しから比較・在庫確認・購入までの一連の流れが、Google内でスムーズにつながる設計へと進化しています。

本記事では、今回発表された3つの機能と、それがユーザー・事業者双方にもたらす変化を整理します。

GoogleのAIショッピングは何が変わったのか

今回のアップデートの本質は、「検索」が意思決定の補助ツールから購買行動そのものを支える存在へ変わった点にあります。

Googleは、500億件以上の製品情報を蓄積した「ショッピンググラフ」をAIモードとGeminiに連携。
ユーザーはキーワードを並べる必要すらなく、「どんな人が」「どんな目的で」使いたいかを伝えるだけで、AIが最適な選択肢を提示してくれるようになります。

機能①:会話型ショッピングで“探すストレス”をなくす

1つ目は会話型ショッピング(Conversational Shopping)です。

たとえば「敏感肌でも使いやすい保湿剤が欲しい」と話しかけるだけで、AIが条件を理解し、複数の商品候補を提示。
さらに、成分・レビュー・使用感などをもとに比較表を自動生成し、違いをひと目で把握できるようになっています。

「結局どれが自分に合うのか分からない」という、購買前の迷いを大きく減らす仕組みです。

機能②:AIが店舗に電話する在庫確認機能

2つ目はAIによる店頭在庫確認(AI-Powered Local Calling)

検索結果に表示される「Googleに電話をかける(Let Google call)」ボタンを押すと、
AIがユーザーの代わりに店舗へ電話し、在庫状況や価格を確認してくれます。

複数店舗に問い合わせる手間がなくなり、リアル店舗とオンライン検索の断絶が一気に縮まるのが特徴です。

機能③:価格を見張り、条件が揃えばAIが代理購入

3つ目はエージェント型決済(Agentic Checkout)です。

あらかじめ設定した予算まで価格が下がると通知が届き、
Google Payでの決済を許可していれば、「私の代わりに購入(Buy for me)」ボタンからAIが自動で購入まで行います。

従来の価格トラッキングを一歩進めた、「買い時の判断」と「購入行動」をAIに委ねる仕組みと言えるでしょう。

日本展開を見据えて、今から準備すべきこと

現時点では米国のみの提供ですが、日本でも同様の流れが来る可能性は高いと考えられます。

事業者側に求められるのは、

  • 商品属性(軽量・防水・年代向けなど)の網羅
  • 構造化データの整備
  • 比較・要約されやすい情報設計

といったAIに“理解されやすい商品情報”の整備です。

まとめ:Google検索は「探す場所」から「買う相棒」へ

今回のアップデートにより、Google検索は単なる情報取得の場ではなく、
購買判断を一緒に行うパートナーへと進化し始めています。

ユーザーにとっては迷わず買える体験が、
事業者にとっては“AIに選ばれる商品設計”が、
これからの競争力を左右する時代が近づいています。

検索体験の変化は、すでに始まっています。