WordPressセキュリティプラグインを無料で選ぶなら?導入前に知りたい選び方と代表的な候補

Web制作事業 責任者

【監修】株式会社ジオコード Web制作事業 責任者
坂従 一也

WordPressのセキュリティ対策を考えるとき、できればまずは無料で使える範囲から始めたいと考える人は多いです。
ただ、無料のセキュリティプラグインといっても、役割は一つではありません。
ログイン保護を強めるものもあれば、マルウェア検知や改ざん監視に向いたもの、脆弱性情報の把握を助けるもの、バックアップや稼働監視まで含めて見られるものもあります。
そのため、無料で入れられるという理由だけで選ぶと、自分のサイトに必要な対策が抜けることがあります。

WordPress公式の「Hardening WordPress(WordPress の強化)」では、WordPress本体とインストール済みのプラグイン、テーマを常に最新の状態に保つことが最も重要だと案内されています。
また、WordPress.orgの公式プラグインページでは、Wordfenceは、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)、マルウェアスキャン、ログイン保護を掲げています。
Sucuri Securityは監査、マルウェア検知、セキュリティハードニングを中心にしています。
Jetpackはバックアップ、マルウェアスキャン、総当たり攻撃対策、稼働監視などを含む構成です。
Patchstackは、WordPress本体・プラグイン・テーマの脆弱性監視や仮想パッチ機能を特徴としています。
つまり、無料で使えるプラグインでも、何を重視するかで向いている候補は変わります。

この記事では、WordPressセキュリティプラグインを無料で選ぶときの考え方を整理しながら、導入前に押さえたいポイント、代表的な候補、失敗しやすい注意点までを順に解説します。
無料で始めたい人でも、判断しやすいように全体をつなげてまとめます。

目次

無料のWordPressセキュリティプラグインを選ぶ前に押さえたいこと

無料かどうかより何を守りたいかを先に決める

無料のWordPressセキュリティプラグインを選ぶときに大切なのは、無料であることそのものより、自分のサイトで何を優先して守りたいかを先に決めることです。
WordPress公式は、セキュリティ対策の基本として、WordPress本体・プラグイン・テーマを常に最新に保つことを最重要だと案内しています。
この前提に立つと、プラグイン選びでも「何でもできそう」より、「何の対策を補強したいか」に沿って選ぶほうが失敗しにくくなります。

ログイン画面への総当たり攻撃が気になる場合は、ログイン保護や二要素認証を強化できるプラグインが向いています。

サイト改ざんや不正ファイルの混入が気になるなら、スキャンや監視の機能を持つものが候補になります。
今入っているプラグインやテーマの脆弱性を見落としたくないなら、脆弱性情報の把握に重きを置くもののほうが合いやすくなります。
サイト停止時の戻しやすさまで意識するなら、バックアップや稼働監視まで含めて見られるものが向いています。

Wordfenceはファイアウォール、マルウェアスキャン、ログイン保護を掲げています。
Sucuri Securityは監査やマルウェア検知、ハードニングを中心にしています。
Jetpackはバックアップや稼働監視も含めて見たい運用に向きやすい構成です。
PatchstackはWordPress本体・プラグイン・テーマの脆弱性把握に重心があります。
このように、同じ無料のセキュリティプラグインでも、役割はかなり異なります。

無料プラグインを導入しても、完全に安全になるわけではない

ここは特に重要です。
WordPress公式では、WordPress本体・プラグイン・テーマを常に最新状態に保つことが、重要なセキュリティ対策として案内されています。

つまり、セキュリティプラグインはあくまで運用を支える道具であって、入れた時点で安全が完成するわけではありません。

推測されやすいパスワードを使い続ける。
不要な管理者アカウントを残す。
使っていないプラグインやテーマを放置する。
バックアップの有無を確認していない。
こうした状態では、無料のセキュリティプラグインを導入していても被害リスクは残ります。

無料で使える便利なプラグインを探すことは大切です。
ただ、それより先に、更新を止めず、不要なものを残さず、認証情報の管理を続けられる運用を作ることが重要です。

無料で使いやすい代表的なWordPressセキュリティプラグイン

Wordfenceは無料でも幅広く対策したい人に向いている

無料で使えるWordPressセキュリティプラグインの中でも、広く利用されている総合型プラグインがWordfenceです。
WordPress.orgの公式ページでは、エンドポイントファイアウォール、マルウェアスキャン、ログイン保護、ライブトラフィック表示などを備えると案内されています。
そのため、まず一つのプラグインで広く対策したい場合に候補へ入れやすい存在です。

とくに、ログイン画面への総当たり攻撃が気になる。
不正ファイルや改ざんの兆候も見たい。
ある程度まとめて管理したい。
こうしたニーズがある場合は相性がよいです。

一方で、機能が多いぶん、設定項目もそれなりにあります。
導入して終わりにするより、どの機能を有効にするのかを整理しながら使ったほうが扱いやすくなります。
無料でもできる範囲は広いですが、役割を理解して使うことが大切です。

Sucuri Securityは監査や改ざん検知を重視したい人に向く

Sucuri Securityは、監査、マルウェア検知、セキュリティハードニングを中心にした無料プラグインです。
WordPress.orgの公式ページでも、セキュリティインテグリティ監視、マルウェア検知、セキュリティハードニングのためのツールセットだと説明されています。

そのため、ログイン保護を細かく強化するというより、サイトの状態変化や不審な動きに気づきやすくしたい場合に向いています。
改ざんや異常の兆候を把握したい。
ファイル変更や監査の視点を強めたい。
こうした運用では候補にしやすいです。

すでに別の方法でログイン防御をしている場合には、役割分担もしやすくなります。
何でも一つで完結させたい人より、監視寄りの機能を重視したい人に合いやすい無料プラグインです。

Jetpackはバックアップや監視も含めて考えたい人に使いやすい

Jetpackは、純粋な防御機能だけでなく、バックアップや稼働監視まで含めて見たい場合に検討しやすいプラグインです。
WordPress.orgの公式プラグイン一覧では、Jetpackは、バックアップ、マルウェアスキャン、総当たり攻撃対策、稼働監視などを提供しており、一部機能は有料プランで利用できますと案内されています。

小規模サイトや少人数運用では、守る機能と戻す機能を別々に考えるより、まとめて確認できるほうが管理しやすいことがあります。
サイトが止まったときの備えも意識したい。
セキュリティだけでなく稼働監視も見たい。
こうした場合には使いやすい選択肢です。

反対に、ログイン保護やファイアウォール設定を細かく詰めたい場合は、よりセキュリティ専用色の強いプラグインのほうが合うこともあります。
そのため、Jetpackは防御だけでなく、運用全体を見たい人向けと考えると整理しやすいです。

Patchstackは脆弱性情報の見落としを減らしたい人に向く

Patchstackは、WordPress本体・プラグイン・テーマの脆弱性情報を把握しやすくすることに強みがあるプラグインです。
WordPress.orgの公式ページでは、WordPress本体・プラグイン・テーマの脆弱性を検出するツールとして案内されています。

このため、ログイン保護やマルウェアスキャンを主軸にするというより、今入っている構成に危険な脆弱性がないかを把握したい場合に相性がよいです。
複数のプラグインを使っている。
更新漏れや危険な脆弱性を見落としたくない。
こうした運用では使いやすい補助役になります。

WordPress公式が、本体とインストール済みのプラグインやテーマを常に最新に保つことを最重要だと案内していることを踏まえると、Patchstackのような脆弱性把握型のプラグインは、その基本運用を支える存在として考えやすいです。

AIOS(All-In-One Security)は基本設定をまとめて見直したい人に選ばれやすい

無料で使えるWordPressセキュリティプラグインの中には、基本設定をまとめて見直しやすいものもあります。
その代表の一つがAIOS(All-In-One Security)です。
WordPress.orgの公式ページでは、ログインロックダウン、ファイアウォール機能、ユーザーアカウントのセキュリティ強化、ファイルシステム保護などを含むプラグインとして案内されています。

このタイプが向いているのは、複雑な分析よりも、まずは基本設定を広く見直したい場合です。
管理画面まわりの保護。
ログイン試行への対応。
基本的なセキュリティ設定の整理。
こうした入口の見直しをしやすくなります。

ただし、機能が広くまとまっているぶん、役割が他のプラグインと重なりやすい面もあります。
そのため、すでに別の防御系プラグインを使っている場合は、機能の重複を確認しながら導入することが大切です。

初心者向けに選ぶならどれを選ぶべき?

無料で使えるWordPressセキュリティプラグインは数がありますが、初心者の場合は「何を守りたいか」で考えると選びやすくなります。

それぞれ得意分野が違うため、まずは自分の運用に合うものを一つ決めるところから始めるのがおすすめです。

幅広くまとめて対策したいならWordfence

Wordfence は、ファイアウォール、マルウェアスキャン、ログイン保護などをまとめて扱いやすい総合型のセキュリティプラグインです。

「まずは一つ入れて広く対策したい」という初心者には選びやすい候補です。

一方で、機能が多いため、細かい設定項目はやや多めです。
導入後は、必要な機能を整理しながら使うと管理しやすくなります。

基本設定をまとめて見直したいならAIOS

All-In-One Security は、ログイン保護や管理画面まわりの設定など、基本的なセキュリティ設定をまとめて見直しやすいプラグインです。

「まずは危険な設定を減らしたい」
「ログイン試行対策を簡単に入れたい」

こうした初心者向けの入口として使いやすい構成になっています。

脆弱性情報を見落としたくないならPatchstack

Patchstack は、WordPress本体・プラグイン・テーマの脆弱性情報を把握しやすくすることに強みがあります。

複数のプラグインを使っている場合や、更新漏れによるリスクを減らしたい場合に向いています。

WordPress公式も、本体やプラグインを最新状態に保つことを重要なセキュリティ対策として案内しています。
そのため、脆弱性情報を把握しやすくするタイプのプラグインは、更新運用を支える補助役として相性があります。

バックアップや監視までまとめて見たいならJetpack

Jetpack は、セキュリティ対策だけでなく、バックアップや稼働監視まで含めて管理したい場合に検討しやすいプラグインです。

「サイト停止時の備えも考えたい」
「復旧しやすさまで含めて見たい」

こうした運用をしたい初心者には使いやすい構成です。

ただし、一部機能は有料プラン向けになるため、無料版で使える範囲は事前に確認しておくと安心です。

改ざん検知や監査を重視したいならSucuri Security

Sucuri Security は、監査ログや改ざん検知、セキュリティハードニングを重視したい場合に向いています。

「不審な変更を把握したい」
「サイト状態の監視を強めたい」

こうした用途では候補にしやすいプラグインです。

ログイン防御を細かく強化するというより、監視寄りの運用と相性があります。

初心者なら最初は役割を増やしすぎないことも大切

無料で使えるからといって、最初から複数のセキュリティプラグインを重ねすぎると、設定や通知が複雑になりやすくなります。

まずは、

  • ログイン保護を強めたい
  • 改ざん検知をしたい
  • 脆弱性情報を把握したい
  • バックアップまで含めたい

この中で優先したい目的を一つ決めると、選びやすくなります。

セキュリティプラグインは数を増やすことより、「どの役割を任せるか」を整理して使うことが重要です。

無料プラグインを選ぶときの注意点と失敗しやすいポイント

無料だからという理由だけで入れると役割がずれやすい

無料で使えると聞くと、とりあえず導入しておこうと考えやすくなります。
ただ、セキュリティプラグインはそれぞれ得意分野が違うため、無料であることだけを基準にすると、必要な対策と役割がずれやすくなります。

Wordfenceはファイアウォール、マルウェアスキャン、ログイン保護を掲げています。
Sucuri Securityは監査、マルウェア検知、セキュリティハードニングを中心にしています。
Jetpackはバックアップや稼働監視も含めて見たい運用に向いています。
Patchstackは脆弱性把握に重きを置いています。
AIOS(All-In-One Security)は基本設定の見直しやログイン防御をまとめて扱いやすい構成です。
このように、同じ無料プラグインでも、役割はかなり異なります。

ログイン防御を強めたいのに監査中心のものを入れてしまう。
脆弱性把握をしたいのに、別の機能に重心があるものを選んでしまう。
こうしたずれが起こりやすくなります。
無料であることは選びやすさの一つですが、それだけで決めると期待した効果が得にくくなります。

多機能な無料プラグインを重ねすぎると管理しにくくなる

無料プラグインは導入しやすいため、気づかないうちに複数入れすぎることがあります。
ただ、セキュリティプラグインは役割が重複しやすいため、重ねすぎると設定や通知の管理が複雑になりやすくなります。

複数のプラグインでログイン保護を有効にする。
複数のプラグインでファイアウォールやスキャンを動かす。
こうした状態では、どこで何を制御しているのかが見えにくくなります。

結果として、ログイン保護やファイアウォール設定が競合する場合があります。
通知が増えすぎて見なくなる。
不具合が起きたときに原因を追いにくくなる。
このような問題が起こりやすくなります。
数を増やすことが安全性向上に直結するわけではありません。
どのプラグインに何を任せるのかを整理して、必要なものを絞って使うことが大切です。

更新が続いているかどうかは無料でも必ず確認したい

無料プラグインを選ぶときでも、更新が続いているかどうかは重要な確認ポイントです。
WordPress公式は、WordPress本体・プラグイン・テーマを常に最新の状態に保つことを最重要だと案内しています。
この前提を踏まえると、セキュリティ用途のプラグインも、継続的に更新されているものを選ぶことが欠かせません。

便利そうに見える機能があっても、更新が止まっていれば長期運用では不安が残ります。
公式ディレクトリで最近も更新されているか。
開発元の情報が確認しやすいか。
説明やサポート情報が継続して出ているか。
こうした点を見ておくと、導入後の運用もしやすくなります。

更新停止したセキュリティプラグインは、新しい脆弱性へ対応できない可能性があるため注意が必要です。
セキュリティ用途だからこそ、更新の有無は優先して見たいポイントです。

無料プラグインだけで全部を補おうとしない

無料プラグインは便利ですが、それだけでWordPressの安全性をすべて担えるわけではありません。
WordPress公式は、最も重要なのは更新を止めないことだと明示しています。
つまり、プラグインは土台の運用を補助する存在であって、更新停止や認証情報の弱さ、不要なプラグインの放置、サーバー設定の甘さをそのままにしてよい理由にはなりません。

推測されやすいパスワードを使い続ける。
管理者アカウントを増やしすぎる。
使っていないテーマを残す。
バックアップ確認をしない。
こうした状態では、無料のセキュリティプラグインを入れていてもリスクは残ります。
無料プラグインで大切なのは、費用をかけずに全部解決することではなく、基本運用を支える役割として正しく使うことです。

まとめ

無料のWordPressセキュリティプラグインは目的に合うものを選ぶことが重要

無料で使えるWordPressセキュリティプラグインは、最初の対策として十分に検討する価値があります。
ただし、無料であることだけを基準に選ぶと、自分のサイトに必要な対策とずれてしまうことがあります。
WordPress公式は、セキュリティ対策の基本として、WordPress本体・プラグイン・テーマを常に最新の状態に保つことを最重要だと案内しています。
その前提に立つと、プラグイン選びでも、多機能さや知名度より、目的との相性を見たほうが失敗しにくくなります。

代表的な無料候補には、それぞれ重視する機能の違いがあります。
Wordfenceは、エンドポイントファイアウォール、マルウェアスキャン、ログイン保護などを備えた総合型です。
Sucuri Securityは、監査、改ざん検知、セキュリティハードニングを中心にしています。
Jetpackは、バックアップ、マルウェアスキャン、総当たり攻撃対策、稼働監視まで含めて見たい運用と相性があります。
Patchstackは、WordPress本体・プラグイン・テーマの脆弱性情報を継続的に把握したい場合に検討しやすい選択肢です。
AIOS(All-In-One Security)は、基本設定の見直しやログイン保護をまとめて進めたい場合に使いやすい候補です。

そのため、ログイン保護を強めたいのか。
改ざん検知やマルウェア監視を重視したいのか。
バックアップや復旧までまとめて見たいのか。
脆弱性情報の見落としを減らしたいのか。
この違いによって、向いているプラグインは変わります。
機能が多いものをただ重ねるのではなく、どのプラグインに何を任せるのかを整理することが重要です。

一方で、無料プラグインを入れれば安全になるわけではありません。
WordPress公式は、更新が継続されているテーマやプラグインを選び、常に最新状態を保つことを推奨しています。
つまり、本当に大切なのは、無料で使えるおすすめプラグインを探すことだけではなく、更新を止めず、不要なプラグインやテーマを残さず、認証情報や権限管理まで含めて見直し続けることです。
無料のWordPressセキュリティプラグインは、万能な解決策ではありません。
継続的な運用を支える道具として使うことで、はじめて効果を発揮しやすくなります。